レプソル・ホンダーチームのダニ・ペドロサが2012年シーズン初勝利。ケーシー・ストーナーはペドロサと勝利に向けて戦った結果、最終ラップでクラッシュ後リタイヤ。
ダニ・ペドロサが今シーズン初勝利。対照的にチームメイトのストーナーは最終ラップでクラッシュ。ドイツGPではレプソル・ホンダチームにとって、良いことと悪いことが起こった週末だった。
両ライダーは序盤からファイナルラップまでリードし、ペドロサが最終ラップでファステストラップを記録したが、ストーナーは最後から二番目のコーナーでクラッシュした。
ザクセンリンクはペドロサにとってお気に入りのコースで、今回で6勝目、MOTO GPで3年連続の勝利となった。
チャンピオンのケーシー・ストーナーはポールからのスタート、ペドロサはフロントローの3番手。
両ライダーは良いスタートを切り、トップを取ったのはスペイン人のペドロサだった。ストーナーについて行き、連続した左コーナーの内側からパスした。レプソル・ホンダチームの二人は、期待通りに、他が付いてくるのが不可能なペースを記録し、差を広げていった。ストーナーはペドロサを引き離そうとしたが、スペイン人は彼について行き、19周目に攻撃を仕掛けた。ペドロサはストーナーのRC213Vが乱れたすぐ後に一瞬のスペースができ、ストレートエンドで抜いた。ストーナーはあきらめず、徐々にタイムを縮めていった。チームメイトの背後に位置し、チャンスを伺っていた。
残り10周、両ライダーはシリアスな戦いになる事が分かっていたようだった。残り2周、ペドロサがファステストをたたき出し、ストーナーにプレッシャーを与えた。最終ラップ、残り2つのコーナーを走行中、ストーナーが転倒し、ペドロサがチェッカーフラッグを受けた。彼はさらにファステスト・ラップを記録した。
総合順位で14ポイント差で2位のペドロサ、20ポイント差の3位ストーナーで、MOTO GPは7日後、ムジェロで次のレースが開催される。
ダニ・ペドロサ 優勝
勝てて本当にとてもうれしい。
ついに達成できた。自分だけでなく、あきらめなかったチームの為、2位や3位で勝利できない時でもいつも応援してくれている家族やファンの為にも良かった。今シーズンの表彰台はとても重要だけど、チームの為にも勝利が欲しかったし、いつもエンジョイできるこのサーキットで今日達成できた。本当にタフな日だった。
ケーシーも素晴らしいレースをしていたし、僕に最後までかなりプレッシャーをかけてきた。でも自分も良いペースだったし、最後まで勝利に向けて戦わなければならないと思った。
良い感触だったし、次のレースに向けてモチベーションが上がった。
また、選手権争いにとっても良い結果になったけど、リラックスはしていられない。今シーズンは勝つことが簡単ではないので、今日のようにプッシュしていかないといけない。
ケーシー・ストーナー リタイヤ
本当に残念だ。転倒したコーナーではないところで、勝つか負けるかの勝負をするつもりだった。バイクは良かったし、ダニよりコンマ数秒ほどラップタイムが良いと感じていたし、彼を抜く自信があった。ファイナルラップの第一コーナーでミスをして、自分が思う以上に少しプッシュしなくてはならなくなった。しかし自分の思う通りにダニに確実に近づけたし、早い機会にチャンスがなかったら最終コーナーで彼を抜くつもりだった。自信があったけどもう少し曲がろうとしたら、すぐにフロントがすべってしまった。ブレーキをゆるめていて、ハードブレーキはしていない。ブレーキをゆるめた直後にウエイトがフロントから無くなり転倒したのだと思う。起きあがって少しでもポイントを獲得しようとしたが許されず残念だった。バイクは完璧だったが、マーシャルが僕を押し出した。自分のミスでは初めてのクラッシュだったので本当にがっかりしているけど、良いペースで走れていた。
今シーズンこの勢いを続けていれば選手権争いで心配なことはない。