ペドロサがスタート直前にバイクを変更してピットレーンからスタートし、今年最後のレースを勝利した。ストーナーは激しい戦いの末、3位でモトGPに別れを告げた。
ダニ・ペドロサがシーズン7勝目をあげたバレンシアGPは興奮に包まれた。サイティングラップの後のクレバーな戦略で、ペドロサは今年最後のレースの前にピットレーンに入り、そこでドライコンディションにセットアップされたセカンド・マシンに乗り換えた。スペイン人はレースで15順位を上げ、ついにはケーシー・ストーナーの引退前最後のレースで輝かしい勝利を達成した。
モト3、モト2のレースのアスファルトには水たまりがあるレースの後、モトGPクラスは全体的にコース表面はほとんどドライで始まった。ライダーの何人かはスリックタイヤを選択し、ダニ・ペドロサとケーシー・ストーナーを含む他のライダーはウェットを選んだ。しかし、パレード・ラップでペドロサと他のライダー(ヘイデン、クラッチロー、バウティスタ)は、トラックが予想以上に乾いているのを見て計画を変更し、ピットに入った。ペドロサはピットレーンからのスタートになった。ピットレーンでリアタイヤが暴れるのを朝得手レースに加わり、序盤7周で15人を抜き去るという見応えのある走りを始めた。
ホルヘ・ロレンソがレースをリードし、ペドロサがロレンソの後方3秒差で2位。ペドロサは再度ミスをして転倒を回避する前、同郷のホルヘに手が届く所にいた。13周目、ロレンソが周回遅れを抜く時にクラッシュした後、ペドロサは自分がレースをリードしていることが分かった。ペドロサはベン・スピーズの代わりに出場した中須賀克行の37秒差でフィニッシュした。この勝利でペドロサは今シーズン7勝目をあげ、シーズン最多勝になった。ケーシー・ストーナーはウェットのセットアップで挑んだが、数周後ピットに入りセカンド・マシンに乗り換えた。彼のホンダRC213Vはドライコンディションでの用意ができていた。オーストラリア人は表彰台の3番目になるすばらしい復帰をした。
2日以内に2013年に向けての最初のテストで、レプソル・ホンダチームでマルク・マルケスがデビューする予定であるが、このレースで2012年シーズンが終わった。
ダニ・ペドロサ 優勝
(モト2でテール・トゥ・ウィンの)マルケスのレースの後、何か似たようなことをしなければならないと思った。しかしまじめな話、この勝利は本当にうれしい。タイヤの選択がとても難しかった。ホルヘがグリッドでスリックタイヤを履いているのが見えて、自分の考えには本当に確信があった。でもグリッドに立っている時にトラックがとても速く乾いてきていて、スタート前はポールであることを忘れた方がいいのか、ピットからスタートするのか、ウェットで4〜5周走ってからピットストップした方がいいのか分からなかった。サイティングラップの最終コーナーで本能がすぐにピットに入るよう伝えてきた。僕はピットレーンからスタートし、序盤から飛ばした。ホルヘを捕らえ、その後ミスをしてまた3秒後退したけど、1周後ホルヘもミスをしてクラッシュした。それからは僕にとって違うレースが始まった。こんなコンディションと大きなアドバンテージで集中力を維持するのがきつかった。それでレースの後半は練習走行のようなつもりで走った。素晴らしいシーズンの締めになったし、レプソル・ホンダチームのみんなに感謝したい。
ケーシー・ストーナー 3位
今日起こったすべてを考慮して、表彰台に上がれてとてもうれしかった。ウェットの中プッシュしたくないし、バイクは快適ではなかったので、モチベーションが完璧には上がらなかった。クラッシュのリスクを負いたくなかったし、また足首にダメージを受けたくなかったので、とても注意深く考えていたし、これはどのように乗りたいかではない。レースが始まる前にスリックタイヤではなくウェットで行くことを選択したことでさえ、本当に自分らしくない楽な選択をした。スリックの方が大きな優位性があると分かり、バイクを乗り換えるのに戻った。できるだけプッシュしたけど不必要なリスクは取らなかった。最後にはアルバロを抜くことができて、最後のレースで表彰台の最後を獲得した。
チームは第二の家族みたいなもので、良いときも辛いときもあった。毎週問題がないことはなかったぐらいだった。長い間僕をサポートしてくれたみんなとチームに申し訳ない。でもこんなこともある。さようならを告げる時がやってきた。何年もサポートしてくれた皆さん、スポンサー、レプソル・ホンダチームみんなに感謝したい。