2013年仕様にバージョンアップして気合充分で望んだ富士ラウンドは、わずか9lapのリタイヤで終了。不完全燃焼の悔しさを、次戦へのバネに!
ASTON MARTINは第2戦富士ラウンドに向けて、2013年のグレードアップをはかりました。もっとも大きな変更点はリストラクタ系のバージョンアップで、これまでのφ34からφ40へと性能向上方向へのアップデートとなりました。
<4月28日 予選>
天候:快晴 路面状況はドライ
気温:18℃ 路面温度:33℃
観客数:31,600人
ゴールデンウイークのスタートにふさわしく、すっきりと晴れ上がった富士スピードウェイ。連休初日ということもあり、朝からたくさんの観客が詰めかけました。午前中9時からの練習走行にもすでに気温15℃と、開幕戦とは比較にならない好条件の中、安岡→加納→阪口→加納と、順調に走行し、32lap目に阪口選手が出した1'40.833がベストタイムとなって公開練習は19位で終了しました。
午後になっても好天は続き、快晴の中、定刻の14時から予選がスタートしました。Q1は安岡選手がドライブし、7lap目に出した1'40.340のファステストラップで、19位で予選を終了しました。Q2には残れませんでしたが、車両に大きなトラブルもなく、明日は500kmの長丁場を忍耐の走りで、少しでも順位を上げたいところ。なお、Q1安岡選手の走路外走行違反でタイムを抹消され、20位からのスタートとなりました。
<4月29日 決勝>
天候:晴れ 路面状況はドライ
気温:18℃ 路面温度:29℃
観客数:48,500人
決勝日もすっきりと晴れ上がって雄大な富士の姿が青空にくっきりと浮かび上っていました。絶好のレース日和となり朝から大勢の観客がつめかけました。
午前中の練習走行では加納選手のドライブ中にフロントタイヤのバーストが発生しましたが、阪口選手と交代後は順調に走行でき、両選手が車両の仕上がりを確認しました。
決勝は定刻14時スタート。
第一ドライバーの加納選手は20位からの順調なスタートで、スタート後は22位に順位を落としましたが、タイムは1分42秒前半と安定した走りを予感させていましたが、9lap目、Bコーナー付近で後方から来た500クラスの車両に集団に対し、アウトに避けるようなかたちでこれをかわそうとしたところ、右フロントタイヤに、後方からヒットされました。
ホイールの破損がみられたため、緊急ピットインし、そのままタイヤ交換をして周回に出ましたが、フロントアームを折損したことが判明したため、わずか9lapでリタイヤを余儀なくされました。
<チーム代表 伊藤宗治氏>
今回のレースはリタイヤという結果となり、応援していただいているスポンサーの皆様方やファンの方々には申し訳なく残念な気持ちでいっぱいです。また、このSUPER GTというレースにおいて完走するということがいかに難しいかということを、改めて痛感しております。
SUPER GTは世界でも類を見ないコンペティショナブルなレースだと言われています。まず500クラスは世界トップレベルのコンペティションが展開され、300クラスはJAF GT勢とFIA GT勢が競い合うというクラス内の競合。またそのレベルの高い両クラスが混走することによる競合。そして各タイヤメーカーの競合。そのさまざまな種類の競合が高いレベルで複雑に絡み合ってせめぎ合うとき、この耐久レースを走りきることは非常に難しく、単純な足し算では結果を生み出すことはできないことを、25年間レースをやってきて解っているつもりではありました。しかし、今回の富士ラウンドを終えて、あらためてそのことをまざまざと見せつけられたように感じます。
9lapで終わってしまった500kmレースの言い訳となってしまいましたが、今年の目標である「どこかでドライバーズポイントを獲得する」ということは、順調にレースを完走するという、一見単純で簡単に見えることができてこその目標達成だと思っております。とにかく「完走」です。このまま終わらせるわけにはいきません。現在2戦を戦って、順調な完走とはほど遠い状況下にあって次戦のセパンを休むことはできません。この困難な状況を経験することで、現在チームのまとまりとしてはとても良い状態にあり、この状況の中で戦うことが目標への最短距離ではないかと思うからです。チームはさらに一丸となっており、この同じ状態で、もう一度、セパンで戦いたい、それが現在のチーム代表として申し上げたいことです。どうぞ今後とも、応援をよろしくお願いします。
~第3戦セパンラウンドは6月15日~16日にセパン国際サーキット(マレーシア)にて開催されます。引き続きの応援よろしくお願いします。