<レインコンディションのセパンで、ペドロサにとり価値ある2位入賞>
スタート直前の荒天が、モトGPレースの行方を決めた。アンドレア・ドビツィオーツォの転倒まで、レプソルホンダチームにはダブル入賞への期待がかかった。
今日ダニ・ペドロサは、250ccのレース終了後のコース全体が水浸しになるほどの豪雨の後、セパンサーキットで彼自身初となるウェットコンディションで の表彰台入りを果たした。レースの大半を残り7周でスピンアウトしたチームメイト、アンドレア・ドビツィオーツォにホイール・トゥ・ホイールで追われた彼 は、2位でゴールインした。このグランプリはまた、バレンティーノ・ロッシが9度目のワールドチャンピオンに輝いたレースでもある。
強力な熱帯低気圧がセパンのコースに激しい土砂降りをもたらし、この悪天候のためレースは35分遅れた。オーガナイザーは安全のため、豪雨がやんで雨水が コースから引くまでスタートを遅らせた。コースがドライコンディションでなかったケースに備えてピットレーンに準備されたバイクでライダーたちはスター ティンググリッドに付き、レッドシグナルが消えるやいなや、ダニ・ペドロサは3番手から好スタートで躍り出た。
レプソル・ホンダチームの両ライダーは、数周後バレンティーノ・ロッシが5秒の差で背後に付くまでの間後続グループに差をつけた。イタリアンライダーが同 郷のアンドレア・ドビツィオーツォとの差を縮め始め、そして残り7周、コーナリング中にドビツィオーツォのホンダはリアタイヤのグリップを失い、彼は転倒 を防ぐことは出来なかった。素晴らしいパフォーマンスを見せたイタリアのレプソル・ホンダチームライダーの不運な最期が見せつけられた。
ペドロサは再び単独2位となったが、ロッシが1.5秒差まで迫った。しかし彼は集中力を保ってミスを犯さず、最終的には2秒半以上の差をつけてゴールし、彼自身モトGP参戦後初となるウェットコンディションでの表彰台獲得を達成した。
ダニ・ペドロサ
「雨の中でのライディングは常に弱点の一つであり、長い間この点を改善する努力をし、ウェットコンディションで自分の限界を超えてきた。これは簡単なこと ではなかったが、今、ついにウェットコンディションで表彰台に立つことができた。だから今本当にハッピーだし、このことについて助けてくれた全ての人々に お礼を言いたい。レース中盤アンドレアが真後ろにいて、近づいたりプレッシャーをかけてきたりしたが、うまく乗ることができたし、自分の集中力を保つこと ができた。
アンドレアが転倒した後、他のライダー、今回はバレンティーノがやってきた。彼は速かったが、最後の数週は自分のリズムをキープし、2位でゴールインする ことができた。今日はとてもハッピーだ。と同時に、バレンティーノのワールドチャンピオン獲得を祝福したい。9度のタイトル獲得は素晴らしいことだ。これ からバレンシアへ行き、そこでまた過酷な挑戦をするだろう。好きなコースで、また多くのファンも来てくれるだろうから楽しみだ。」
アンドレア・ドビツィオーツォ
「非常に良いレースをしていたし、今のシチュエーションの中で自分とチーム双方にとって表彰台獲得が好ましい結果だっただけに、この結末は非常に残念だ。
実際大きくラインを外すことはなかったが第一コーナーのブレーキングゾーンから最初の2つのコーナーを通してたくさんのライダーを抜くことができ、5番手まで上がることができた。ファーストラップはとても良く、素早く前へ出ることができた。
3位に上がると限界近いライディングでダニに近づき、また表彰台の獲得が視野に入ってきた。ブリジストンのレインタイヤは、非常に柔らかいため常に注意が 必要だが、良く機能していた。15周の間、フロントタイヤはタックしていつもよりクイックに旋回していた。マシンは良い感触だったし、自分自身とチームの ために良い結果を出したかったので今日は残念だった。しかし、今年最後のレースとなるバレンシアでの戦いに戻ってくるよ。」