オーストラリアンは激しい土砂降りの後2位入賞のアンドレア・ドビツィオーソとともに1-2フィニッシュを飾り、レプソル・ホンダチームにとっての良き日に勝利を収めた。
ケーシー・ストーナーはイギリスグランプリでも連勝を果たし、彼のワールドチャンピオンシップ34勝目となる、今シーズン4勝目を挙げた。この日はまた、彼のワールドチャンピオンシップ通算150戦目でもあった。結果彼は、シルバーストーンのコースに容赦なく降った雨の中素晴らしいレースをしたチームメイト、アンドレア・ドビツィオーソとともに表彰台に上がり、総合1位に躍り出た。
ライバルたちに付け入る隙を与えず、ケーシー・ストーナーは3戦連続、今回は雨が激しく降りつけるシルバーストーンで素晴らしいレースを見せた。スタートでホルヘ・ロレンソそしてアンドレア・ドビツィオーソにも抜かれたものの、1周目を終える前に2台のオレンジ色のホンダはスペイン人のヤマハを追い越し、2周目にはストーナーがトップに立った。
その瞬間からケーシー・ストーナーは、執拗に降り続く雨で濡れたコース上を飛ぶように駆け抜け、着実に他者とのマージンを広げた。コースは何箇所かに大きな水溜りができてほぼ水で覆われ、これが転じてストーナーとドビツィオーソが勝利を収める助けとなった。イタリアンはまず同郷のシモンセリ、その後ホルヘ・ロレンソのアタックを退けた。両者は彼を追い抜こうとした後、いずれも転倒・リタイヤとなった。
レプソル・ホンダチームのライダーに絶えず食いついていたロレンソは、7周目に転倒を喫した。同じことがマルコ・シモンセリも起きた。彼は10周目にアンドレア・ドビツィオーソを追い抜いたが、その後わずか数コーナーで抜き返された。シモンセリはクラッシュし、残ったイタリアンは、レプソル・ホンダチームにとってル・マン以来今年2回目の1-2フィニッシュとなる、今季2度目の表彰台を獲得した。
レース後、ストーナーはロレンソに18ポイントの差をつけ、今や3位となった彼のチームメイト、アンドレア・ドビツィオーソからは33ポイント差の総合トップとなった。今週末イギリスへの参戦を見送ったダニ・ペドロサは総合5位。
【アンドレア・ドビツィオーソ 2位 at 15.159 sec. 】
今日の表彰台獲得は本当にうれしい。金メダルのように感じる2位だ。コースは、朝のウォームアップ走行の時よりも水が多く、とてもトリッキーだった。リアのグリップを得るためにセットアップを変更し、成功した。
レース前の2周でタイヤの温度を素早く上げることができた。とても良いスタートが切れ、そのあとはケーシーについて2番手を守ることに集中した。ロレンソとシモンセリにチャンスを与えないよう、ハードにブレーキングした。
ケーシーとさほど変わらないよいリズムだったが、彼は今回のようなコンディションにとても強いので、出来る限りベストなレースをすることを選んだ。チームのハードワークとサポートに感謝したい。予選でのパフォーマンスをもっと上げなければならないけど、重要な場面、レース中には十分な戦闘力を発揮できたと思う。
決してあきらめない。今日の2位獲得でチャンピオンシップ3位を固めたし、ロレンソとの差を縮めた。シーズンは長いし、僕には自信がある。
【ケーシー・ストーナー 優勝 47:53.459 】
レース序盤、素晴らしいスタートではなかったし、タイヤの温度が上がるのを待たなくてはならなかった。最初の数周、他のライダーたちの後ろを走っていた時バイザーの中に水が入ってきて、視界を確保するのが難しく、プッシュできなかった。
このときはインをつかれないように注意してラインを取った。5周目を過ぎた後バイザーから水が取れて視界がクリアになり、思っていた走りで後続との差を広げはじめることができた。
マシンの上で持ちこたえられて満足だった。信じられないほど寒かったし、今日のようなコンディションはとてもクラッシュしやすいので、ナーバスになっていた。今日は素晴らしいレースができた。何が起こっても不思議じゃないタフなコンディションで優勝できたことは、ファンタスティックだ。