ペドロサが雨の中、見事な勝利を手にし、トップとのポイント差を縮めた。
ケーシー・ストーナーは3位で表彰台に登った。
3連勝で今シーズン6勝目。ダニ・ペドロサはモトGPでものすごいタイムを出し、止められない状態になっている。トラック上の大量の水の影響で、7周を残してストップするというずぶぬれのウェットレースで、ペドロサがマレーシアGPでホルヘ・ロレンソ、ケーシー・ストーナーを抑え勝利を獲得した。ペドロサにとって初めてのウェットレースでの世界選手権勝利だった。
前節2戦、アラゴンと日本で起こったように、ホルヘ・ロレンソとダニ・ペドロサがグリッドの1番手、2番手からスタートし、共に後続を引き離した。レース中盤、ペドロサがアタックを続け、最終コーナーでロレンソをパスした。ペースを速め、年間6勝目に向けて安定した走りをし、ロレンソを引き離した。ライバル、ロレンソは15周目にクラッシュしかかり、さらにタイムを失ってケーシー・ストーナーに捕らえられそうだった。しかし、その時点でトラック上は大量の雨により赤旗が振られた。
レースの3分の2を終え、路面は完全に水浸しになっていて、残り7周が行われるかどうか待つことになった。しかし、リスタートは不可能だと考えられ、ライダーにはフルでポイントが与えられた。
ペドロサはロレンソとストーナーに勝利し、年間表彰台13回を記録し、残り2レースでタイトルを追撃し続けることになった。彼はロレンソに年間勝利数で並んだ。
ここ6レースで5勝をあげ、ペドロサのタイトルへの走りはロレンソとの差が23ポイントで最後から2番目のレースになる来週のオーストラリアGPへと続く。ペドロサの現在のポイントは307。
ダニ・ペドロサ 優勝
この勝利は本当にびっくりした。我が人生でウェットレースで初めて勝てて本当に本当にうれしい。力になってくれたチームとスタッフに感謝したい。このようなウェット・コンディションでレースが始まると得意ではないし、いつもどれだけ難しいか皆が知っていたからね。ホルヘはレースの序盤、本当に速いペースだったけど、僕は彼についていけるように落ち着いていた。彼がソフトタイヤを履いて、序盤に良いラップを出す事ができることは分かっていた。ラップ毎により確信できるようになり、さらにプッシュして、レースの中盤辺りで彼を抜き、差を築くことができた。何周か後に雨が激しくなり、バイクを安定させるのが難しくなってきた。このレースに勝ててラッキーだったし、ホルヘも転倒しそうだったので2位で終われて良かった。それでこの勝利はうれしいけど、昨日残念ながら亡くなったレプソル・ホンダのメンバー、ヒネスに捧げることができて特にうれしい。この勝利は君のものだ!
ケーシー・ストーナー 3位
レースがスタートして、表彰台に登れたらとてもうれしいなと思っていた。リスクがとても高いので、雨の中の参戦をしないことを考えていた。もしバイクが転倒して足首を打ったら、残りのシーズンはゲームオーバーになってしまっただろう。レースが始まり、少し自信を取り戻した。そしてずいぶん久しぶりにウェットで乗ったので、いつもとは違うように走り続けた。少しずつ上位二人を捕らえ始めたけど、不運なことに赤旗が出て時間切れになってしまった。いろんな理由で残念だったけど、今日はポイントを稼げて表彰台に立ててよかった。