小さい頃から、ボクはクルマが大好きだ。3歳になる頃には大体の車種名を言い当てられたし、成人になった今も趣味である映画鑑賞中に気になるクルマが出てきたら、そればかりに目を奪われてしまう。昨今、巷では“若者のクルマ離れ”なんて言われているけど、いつの時代だって“クルマは男のロマン”。ボクは、そう思っている。
「いつかきっと」。昔から、かっこいいクルマに乗ることに憧れを抱いている。けれど、その理想は高ければ高いほど難しいというのが正直なところ。購入という選択肢は、20代のボクにはリアリティがない。じゃあ、どうすれば?
そんな時に出会ったのが、Anycaというサービスだった。
はじめてAnycaでカーシェア。まずは非対面シェアで体験
Anycaは国内外の乗用車をはじめ、スポーツカーからクラシックカーまで幅広い車種が揃い、シチュエーションに合わせて好きなときに好きなクルマをシェアできる。
先日、はじめてAnycaに登録したものの初シェアには正直、緊張があった。
「クルマをシェアしてくれる、オーナーさんってどんな人がいるんだろう…」「説明は読んだものの、シェアの流れが不安」
そんなことが頭に過ぎりながらクルマを見ていると【免許証で施錠可能なクルマ】というのを発見。
アイコンがついているクルマは【Anyca official シェアカー】で、オーナーと非対面でシェアができるよう。Anycaでのカーシェアの流れも知りたいし、まずはこのクルマから借りてみることにした。
非対面のクルマは直前予約もできる。ちょうど空いていたメルセデス・ベンツ Gクラスを1時間後に予約。
目星をつけていた収納棚を買いに行きたかったので、荷物も積めるしちょうどいい。ちょっとした買い物にGクラスなんて、贅沢な気もするが、普段運転することのない高級車。内装もリッチでテンションが上がる。しかも、1時間1500円のショートプランでシェアできて得した気分だ。
駐車場に行き免許証をかざしてカギを開けドライブ開始!
買い物を済ませ、元の駐車場へ。免許証をかざして施錠し、シェア終了。思い立って当日予約してみたが、特に問題もなく、スムーズにシェアできて大満足だ。
たまには背伸びしたデートを。Anycaで実現する大人な一日
後日、ボクがリクエストしたのは、ポルシェ カイエン。オーナーさんから直接シェアをすることにした。
もちろん、ポルシェの代表的なモデルである911や718も捨てがたかったけど、今日この後に控えているのは彼女とのドライブデートだ。ゆっくり楽しんでもらうために、あえて大型のSUVモデルをチョイスした。
「はじめまして、林です。じつは、オーナーさんからシェアするのは今回が初めてで…」
「そうなんだ。ポルシェに乗るのも初めてかな?」
「外車自体、初めてです」
まずはお互いの免許証を確認。アプリ上に出る免許証スキャンの手順に沿って1分程度で済ますことができた。続けてオーナーさんの案内のもと、クルマのキズも確認。
憧れのポルシェを前に若干緊張気味だったけれど、そんなボクの不安を察したオーナーさんが「このカイエンはね、外車は外車でも右ハンドルだから、そこまで心配になることはないよ。ただ、ウインカーレバーとかは日本車と逆だから、慣れるまではちょっと間違えるかもしれないけど、焦らず運転するといいよ」と事細かに操作方法をレクチャー。続けて、「今日、デートなんだって?楽しんできてね」と優しく見送ってくれた。
個人間でのカーシェアだからこそ、クルマの受け渡しにも人のつながりを感じる。オーナーさん、優しい人で良かったな。そんなことを考えながら、彼女との待ち合わせ場所へカイエンを走らせた。
「こっち、こっち!」
「おはよう。どうしたの、そのクルマ?」
「ちょっとね!」
交際歴3ヶ月になる彼女。あんまりクルマに詳しくないのは知っていたけれど、さすがのカイエン登場に彼女は少し驚きの表情を見せた。
「かっこいいクルマだね!シートもフカフカで座り心地もいい感じ。ね、今日はこのクルマでどこ連れて行ってくれるの?」
憧れのポルシェ。助手席には大切な彼女。
いつもなら、映画を一緒に見たり、ショッピングしたりするけれど、今日はのんびりドライブ。まずは、首都高速11号台場線を通ってレインボーブリッジへ。
「レイボーブリッジって遠くから見たことはあったけど、こうやって実際に橋を渡るのははじめてかも!」
「でしょ? じつは、俺も今日が初めてなんだ。一度はクルマで走ってみたいなって思ってて」
「じゃあ、今日でその夢叶ったじゃん(笑)」
「そうなんだけど…。レインボーブリッジは夜来るべきだったかな」
「確かに(笑)。また時間、リベンジしようね」
ドライブの休憩に公園を散歩。すっかり暑くなり、これからレジャーシーズンが到来する。
「今度さ、海でも行こうよ」
「いいね!」
「また、慎一郎くんの運転ね」
「任せて!」
助手席に大切な彼女を乗せ、憧れのクルマでドライブデート。二人きりの空間だからこそ、いつもよりプライベートな話もしやすく、彼女との距離がグッと縮まった気がする。
「初めてのドライブデートだったけど、どうだった?」
「すごく楽しかったよ。たまには、のんびりドライブするのもいいね。それに、運転中の雰囲気がいつもと違って、惚れ直しちゃった♡」
「え、まじ?!(ありがとう、カイエン!)」
親友とのドライブは、完全趣味なクルマ選び。マッスルカーで男旅だ。
すっかりクルマをシェアすることに味をしめたボクは、後日再びAnycaを利用してとある一台をリクエストした。それがコチラのシボレーカマロ。選んだ理由は二つある。一つ目は、ボクの好きな映画「トランスフォーマー」に、このカマロがバンブルビーとして登場しているから。とはいえ、コレを見てほとんどの方がきっと「バンブルビーのカラーじゃない」と言うかもしれない。
「トランスフォーマー」の劇中に出てくるカマロは、鮮やかなラリーイエローをベースにブラックのストライプをあしらわれている。しかし、Anycaでシェアしたこのカマロは、ブルー ベルベット メタリックというカラーを採用。同じカマロでも、放たれる雰囲気は全の別物だ。けれど、声を大にしてお伝えしたいのは、じつはコレ、2015年に5台限定で販売された特別仕様車。非常に希少な一台なのである。そう、二つ目の理由が、カマロという特別感に加え、“5台限定”というプレミアム感。もちろん、バンブルビーのラリーイエローにもいつかは乗ってみたいけれど、実際に運転するならかえってこっちの方が好都合だとも思っている。
睨みの効いたヘッドライトに、マッスルカーならではの隆々としたパワーバルジ。ドアパネルの後ろでキックアップしたショルダーラインもリアフェンダーも、すべてが問答無用でかっこいい。
最高出力327ps/6800、最大トルク38.4kg-m/4800rpmを発生させる3.6L V6DOHCエンジンを搭載しているため、走りにも期待が募る。
エンジン音はドスの利いた雄叫び。親友と顔を見合わせて笑った。よし、出発だ。目的地は、箱根ターンパイク。もちろん、マッスルカーはストレートでこそ力を発揮するのは知っているけれど、走り屋の聖地とも呼ばれる場所に、このクルマをもって挑んでみたいという願望があった(安全運転ということは言わずもがな)。
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