なぜ人気ランキング上位の輸入車とは真逆のタイプのクルマを選んだのだろうか。ましてや、フェラーリを所有する生粋のクルマ好きである彼が……。
「まず、人と同じことするのが嫌いなんですよ(笑)。それはおいといて、ざっとAnycaで上位にランクインされているクルマを見てみたら、シェア料金を10000円前後に設定している人が多かった。そこで同じことをしてもつまらないと思い、自分だけ超薄利多売にしようってことで、平日1980円でシェアに出してみたんです」
Anycaで維持費軽減を狙う多くのオーナーにとっては、まったく選択肢に入らないであろう行動かもしれないが、結果は、大成功。
すぐに1ヶ月で20回ほどシェアリクエストが入る人気オーナーとなった。
以降、ランキングで1位を獲得することも珍しくなくなり、今ではレビュー数が120を超えるまでに(2017年8月25日現在)。
「引っ越しや旅行など、私のようなクルマ好きじゃなくて、どうしてもクルマが必要な”普通の人”をターゲットに設定してみたんです。軽自動車に乗ってる人でも、ミニバンが必要な時ってありますよね」
その市場の読みの鋭さはさすがとしか言いようがないが、彼はクルマをシェアするにあたって、他にも工夫をしている。
たとえば、エスティマをシェアする時は、ユーザーと立ち会わないそうだ。
「シェアを開始してからすぐに、これは毎回立ち会うのはやってられんなと思ったからです。また、カーシェア利用者の中には対面での貸し借りに煩わしさを感じている方も多いはずと思ったんです。それでなんとか方法を考えて、三回目からは私が立ち会わないリモートでシェアを始めました。」
それがどのような方法かは教えられないというが、自ら効率的にシェアできる仕組みを作ったことが、ランキングで1位に輝いた要因となったことは間違いない。
未来のオーナーへのアドバイス。オススメは国産車!
現在、Anycaのオーナーになってマイカーの維持費を削減しようと考えている人も多いはず。そのような人たちのために、山里さんにシェアされやすいクルマ選びのコツを聞いてみた。
「2つコツがあります。一つ目は、これから絶対にAnycaにシェアするぞ!と思ってクルマを選ぶことです。Anycaでシェアするなら、乗ってもらってもいい、むしろ他の人にもぜひ乗って欲しいと思えるクルマを選んでください。
二つ目は国産車であること。Anycaに登録したら、いろんな人に乗ってもらうわけですから、クルマは壊れにくいほうがいいです。クルマいじりをしてきた私の経験則から言っても、やはり日本車は壊れにくい。それにリセールバリューも高いです。ちなみに、輸入車で比較的壊れにくいのはポルシェ。あとは2000年代前半以前のベンツも壊れにくいかな。複雑ではないので、壊れてもなんとかなるし。でも、今の新しい輸入車は電子制御が複雑すぎて、故障したときに簡単に直せない。なので修理代が高くつきやすいので注意ですね」