デザインを一新するとともに、動力性能と標準装備レベルのさらなる向上を実現した「ニューBMW 1 シリーズ」が発売になりました。
展示車は118i M SPORT(バレンシア・オレンジ)です。
ヘッドライトはLED化されると共に形状が変更され、ぐっと精悍さを増しました。
キドニー・グリルのデザインはより立体的になり、彫の深いフロントフェイスになりました。
リヤ・コンビネーション・ライトはL字型になり、ワイドなスタンスを強調しています。
角度によってはショート・ワゴン風にも見え、高級感も増したように思います。
LCI(マイナーチェンジ)前のフェイスも、個性的で(特に見慣れてからは)魅力的に思えますが・・・。
LCI後は、よりBMWの他モデルとの共通性が高まり、普遍的で好き嫌いの分かれないスタイリングになったと思います。
スタイリング以外の進化・変更点としては、
・『衝突回避・被害軽減ブレーキ』や『LEDヘッドライト』など、安全かつ快適なドライブに貢献する数々の機能を新たに標準装備
・エントリー・モデルは300万円を切る戦略的な価格設定
といったところです。
詳しくは、ぜひ下記サイトも併せてご参照ください。
【「BMW 1シリーズ」がマイナーチェンジで顔つき一新】:webCG
【BMW、「1シリーズ」をフェイスリフト、120iとM135iの出力を向上】:CarWatch
現在放映されているTVCMでは、豪快なドリフト走行を披露し、1シリーズがこのクラス唯一の後輪駆動車であることを強くアピールしています。
(ちなみに途中で映るドライバーは、M4を駆って昨年のDTMダブルタイトルを獲得したマルコ・ウィットマンです!)
そして、もう少し補足しますと・・・・。
後輪駆動車、中でもFR(フロントエンジン・リアドライブ)車の魅力は、スポーティーな走りが得意ということもありますが、もちろんそれに留まりません。
ドリフトだとか、アンダーステア/オーバーステアだとか、そんな速度域や領域でなくても、どなたでも感じていただける魅力があります。
思いついたところを列記しますと、例えば・・・。
● 乗り心地の良い車を作るのに適している。
加速時は荷重が後輪寄りになるが、FFは駆動力確保の点から前輪荷重を高く維持する必要がある。そのため乗り心地(サスペンションのしなやかさ=姿勢変化の大きさ)と操縦安定性(駆動力確保)は強い相反関係になり、高いレベルで両立しにくい。
FRはそもそも加速時の駆動力確保に優れているためサスペンションをよりしなやかにでき、乗り心地と操縦安定性の両立がしやすい。
● エンジンの不快な揺れや振動が少ない、上質な走りに適している。
FFはエンジンが横置きで、回転数の変化に伴うエンジンの揺れ(スナッチ)が車両進行方向と一致するため、スナッチが加減速に影響し、微低速で不快な揺れが出る。スナッチ低減を狙ってエンジンマウントを硬くすると、アイドル振動が強く伝わる。両者が強い相反関係にあり、両立しにくい。
FRはエンジンが縦置きなので、スナッチが横方向になり加減速に影響しない。またそのためスナッチとアイドル振動を最適化したエンジンマウント設定がしやすい。
● より上質なステアリングフィールを得られる。
FRは操舵と駆動が分かれているため、アクセル操作がステアフィールに直接影響を及ぼさない。かつ路面感覚(インフォメーション)が相対的に豊かなので、雑味が少なく操舵力が軽い(パワーアシストを増加させた)ステアリングを構築しやすい。
FFは操舵系に駆動系がつながっていること(雑味の増加)、アクセル操作がステアフィールに影響する(トルクステア等)ことから、インフォメーションが相対的に乏しくなりがちであり、インフォメーションの確保と操舵力の低減が強い相反関係になり、両立しにくい。
・・・などの物理的・機械的特性があります。
(他にも動的な特性の違いもあると思いますが、これくらいにして・・・)
つまり、そもそもFR車は(速度を問わず)上質な走りに適しており、その上スポーツ走行も得意だということです。
もちろん、FF車にはスペース効率を高めやすい、コスト低減・重量低減を図りやすい等の重要なメリットがあります。
それらを踏まえた上で、BMWはこのクラスで唯一のFRを選択し続け、さらに進化させました!
120i M SPORTの試乗車もご用意致しました。
各部の熟成が進んだこともあり、さらに上質かつスポーティーな走りになりました。
コンパクトな車体に、BMWの良さが凝縮されて詰まっています。
ぜひ、全方位的に魅力を高めたNEW 1シリーズをお確かめ下さい。
ご来場をお待ちしております。 G.Sekido