SUPER GT第7戦が、10/31(土)・11/1(日)に大分県のオートポリスで開催されました。
全8戦で争われるSUPER GTは残すところ2戦で、レギュレーションにより第7戦はウエイトハンデが半減されます。
アップダウンの激しいテクニカルコースであるオートポリスは、Z4が本来得意とするサーキットでもあります。
ですがStudie Z4は、予選前の練習走行では、低い気温や赤旗中断により時間が削られたことなどに悩まされ、セットアップを煮詰めることができません。
その一方、このところ躍進著しいマザーシャシー勢や予選に強いJAF-GT勢は、Z4より2秒も速いタイムを刻みます。
そうして迎えた予選は、なんとQ2に進出した13台すべてがレコードタイムを更新するというハイレベルな戦いになります。
Q2に挑んだミューラー選手はこのサーキットに習熟していないこともあり、予選12位と伸び悩みます。
一方本戦は、Z4が本領を発揮する展開になります。
オープニングラップでは、なんと内側のグラベルにはみだしつつ前車を抜き、10位に順位を上げます!
普段は温厚な荒選手が、内に秘めた牙を剥いた瞬間です!
その後は、天候等の要因により膠着状態になります。
そこで8位にまでポジションを上げたところで早目のピットインを選択します。
ピット作業での不手際もあり、ピットアウト直後は16位まで順位を下げてしまいましたが、ミューラー選手は怒涛の走りを見せます!
他のマシンがピットインしはじめたこともあり、徐々に順位を上げていきます。
41周目に9番手、42周目に8番手、44周目に7番手、50周目に6番手、52周目に5番手、53周目に4番手。
ついに、表彰台が眼前に迫ります。
Studie Z4の前を走るのは、JAF勢の中でコーナリング・マシンと言われるARTA CR-Z。
最強のコーナリング・マシンの称号を賭けた、コーナリング対決が始まります。
ミューラー選手が背後から強烈なプレッシャーをかけ続け、ついにぬき去り、3番手への扉をこじ開けました!
雨が徐々に強まる中、 ペースをまったく落とすことなく、Studie Z4はそのままチェッカーフラッグ。
今シーズン7戦中3度目の表彰台となりました!
予選12位から怒涛の追い上げで得た今回の3位表彰台での両ドライバーの表情は、誇らしげです。
(予選3位からあと一歩で優勝を逃した鈴鹿の2位表彰台での悔しそうな表情とは対照的です)
この健闘により、Team Studieのチーム・ランキングは4位に上昇しました。
今日・明日と開催されるROUND8 MOTEGIでの結果によっては、昨年の成績(チーム&ドライバー・ランキング3位)を上回ることもあり得ます。
そして今年のSUPER GT最終戦は(来年からM6 GT3へとバトンを渡す予定の)Z4 GT3にとっての日本での見納めでもあります。
世界中で活躍し、昨年は日本で王座獲得した、
「稀代のコーナリングマシーン」であるZ4 GT3が、
有終の美を見せてくれることを期待します! G.Sekido