当ブログでも度々状況をお伝えしておりましたように、
昨シーズンのSUPER GT(GT300クラス)は、グッドスマイル 初音ミク Z4 が
年間チャンピオン(ドライバーランキング)を獲得しました。
Z4にとって、2011年以来3年ぶりの王座奪還でした。
ドライバーズランキングの上位は、以下の通りでした。
1位 グッドスマイル 初音ミク Z4 谷口 信輝、片岡 龍也
2位 GAINER SLS 平中 克幸、 ビヨン・ビルドハイム
3位 Studie BMW Z4 荒 聖治、ヨルグ・ミューラー
4位 B-MAX NDDP GT-R 星野 一樹、ルーカス・オルドネス
5位 SUBARU BRZ R&D SPORT 佐々木 孝太、井口 卓人
6位 TWS LM corsa BMW Z4 吉本 大樹
7位 TWS LM corsa BMW Z4 飯田 章
(シーズン終了直後に発表された結果から、6位以降に若干の訂正?が入ったようです)
BMW勢は1、3、6、7位と上位を占め、SLS等のライバルに打ち勝ちました。
準ワークスチームともいえるStudieは、参戦初年度ながら3位と健闘しました。
今年はBMW勢の更なる活躍を期待します!
・・・と書きたいところですが、昨年末に驚きのニュースが発表されました。
なんと、ディフェンディングチャンピオンであるグッドスマイルは、参戦車両を変更するようです!
これまで2度のシリーズチャンピオンを飾ったBMW Z4 GT3から、昨シーズンの最大のライバル車であるメルセデス・ベンツSLS AMG GT3に変更する と発表されました!
いわゆる"痛車"レーシングカーの先駆けである"初音ミク Z4"は2008年から続いてきました(ただし2010年のみポルシェ)が、今シーズンは"初音ミク SLS"となる?ようです。
個人的には少々違和感を感じます・・・(^^;ゞ
さらに、BMW勢の一角であり、昨年第6戦で優勝を飾るなど健闘したLM corsaにも動きが見られました。
今シーズンはレクサスRC F GT3を参戦車両に選ぶと、先月発表されたのです。
(どちらかというと新型車のテスト参戦という側面が強そうです)
さらに、加えてZ4 GT3も走らせるというニュースが昨日発表になりました。
RC Fは昨シーズンのドライバー+スタッフが走らせ、Z4は新たに迎えるドライバー+スタッフが受け持つという体制からも、チームとしては前車に重点を置くのかな...?という雰囲気です。
それらの動向の結果として、BMWは準ワークスチームとも言えるStudieに命運を託し、注力することになったようです。
ディフェンディングチャンピオンであるグッドスマイルが車両を変更するに至った経緯は、部外者からは窺い知ることができませんが・・・。
(各チームが将来的な展開や戦闘力を求めた結果だったのか、それともBMW自身による「選択と集中」だったのか...?)
いずれにせよ、BMWの命運を託されたStudieの今後を期待します!
そんな今シーズンの展望は・・・。
FIAが定めるGT3車両は、各メーカーが様々な車を製作しています。
エンジンは6気筒から12気筒まであり、排気量も出力も多様です。
車体のサイズや重量もまちまちで、特性が大きく異なります。
さらに日本のSUPER GTではJAF-GT規格車両(プリウスやCR-ZのハイブリッドカーやBRZなどのSUPER GT専用車)も参戦しています。
その上今シーズンからはマザーシャシー(汎用車体)を使用した車も加わりそうです。
これらの個性に富む車両が同じ土俵で激しく戦えるように、FIAを始めとする機関によりBoP(バランス・オブ・パフォーマンス)という性能調整項目(リストリクターの寸法)が定められています。
そして今シーズンのSUPER GTは、実績&人気のあるBLANCPAIN GTシリーズのプロモーターであるSROが、FIA GT3車両とJAF-GT車両の双方、すなわち全ての参戦車両のBoPを策定することになりました。
「各サーキットをハイスピードコース、ハイダウンフォースコース、ストップ&ゴーコースの3つに分類し、それぞれに合わせたBoPを作成していく」とのことなので、入念な計画です。
これにより、今シーズンはさらに戦力の均衡化が図られそうです。
SUPER GT独自のウエイトハンデ制も相まって、シーズン最終盤までタイトルの行方は決しないのではないでしょうか・・・?
ちなみに、FIA-GT3規格は2016年から大幅に変更されるようです。
それに合わせて、BMWは来シーズンからZ4 GT3に替えてM6 GT3を投入する予定で、ライバルのSLS GT3も今シーズンが最後のようです。
つまり、Z4対SLSの戦いは、今シーズンで見納めとなりそうです。
Z4には、SLSとの対決を今シーズンも制し、有終の美を飾って欲しいですね!
・・・と欲張るよりも、まずはStudieの初優勝を期待するべきでしょうか(^^;ゞ
今シーズンも激戦必至のSUPER GTを、引き続きレポートしていきたいと思います! G.Sekido