SUPER GT第4戦が、8月8日(土)・9日(日)に富士スピードウェイにて開催されました。
BMW Sports Trophy Team Studie は前戦で今年初の表彰台に立ち、勢いに乗っています。
長いホームストレートを持つこのコースは、「稀代のコーナリングマシーン」であるZ4 GT3にとって本来は得意なコースではありません。
それにも関わらず、コーナーでの優位性を最大限生かすことによって、フリー走行はトップタイム、公式練習では2番手のタイムを記録し、優勝をかけて闘えるレベルにあることが明らかになります。
(今シーズン圧倒的な速さを見せていた日産GT-RのBoPが変更され公平化が図られた効果もあります)
・・・ですが、その公式練習中にアクシデントが発生します。
1コーナーでGT300で争う他車に突っ込まれ、右前のボディとサスペンションに激しいダメージを受けてしまいます。
懸命の作業により、なんとか予選に修復を間に合わせることができ、ヨルグ・ミューラー選手は4番手でQ2進出を決め、荒 聖治選手はこの日まったくステアリングを握れなかったにも関わらず4番手タイムを叩きだします。
ポールポジションまでは0.14秒と僅差で、ぶっつけ本番でなければ更に前方のポジションも狙えそうでした。
いよいよ決勝を迎えます。
荒選手はスタートでポジションを1つ落とすものの次第に順位を上げ、直線スピードに勝るSLSをコーナーで追いまわし一時は2位に浮上します!
その後も3台のSLSとの2位争いのバトルが続きますが、トップのCR-Zとの差は開く一方です。
そこで早目のピットインに出て、状況の打開を図ります。
ミューラー選手は決勝ファステストラップも刻みながら怒涛の追い上げを見せ、一時は17秒にまで開いたCR-Zとの差を、僅か10周足らずで9秒にまで縮めます!
トップを捉えるのも時間の問題かと思われる走りを見せていましたが、突如左フロントタイヤがバーストします。
他車がクラッシュしてまき散らした破片を踏んだのだとすれば、コースを最も速く駆け抜けた故の悲運かもしれませんね...。
再びピットインして4輪のタイヤを交換すると17位までポジションを落としていましたが、そこから再び追い上げに転じます。
ですが、不運にも周回遅れだった他のGT300に接触され、3度目のピットインを強いられます。
タイロッドが曲がっており、走行に支障があるため、無念のリタイアとなりました・・・。
昨シーズンからSUPER GTに参戦しているTeam Studieにとっての初優勝も十分に狙えたレースでしたが、残念な結果に終わりました。
ですが、次戦ROUND5はZ4が得意な鈴鹿です・・・!
結果的に、ウエイトハンデはライバルチームと比べ少ない状態になっていることもあり、より優位な戦いが期待できそうです!
全8戦で争われる今年のSUPER GTは、まだ折り返し地点です!
今回もトップクラスの速さを見せたZ4の性能と、
SUPER GTでもトップクラスの実績を持つ両ドライバーの腕で、
Team Studieの巻き返し、そして悲願の初優勝を期待します! G.Sekido