SUPER GT第7戦が、9/19(土)・20(日)に宮城県のスポーツランドSUGOで開催されました。
Team Studieは、前戦で「1位と僅差での2位入賞」を得た勢いを保ち、大量得点を狙いたいところです。
ですが、テクニカルサーキットであるここSUGOではZ4 GT3のBoPが変更され、+20kgの重量増とされました。
鈴鹿で獲得したポイントによる+36kgを合わせると、前戦と比べて+56kgも増加することになります。
BoPの変更は強者の証とも言えますが、容易でない戦いを予想させます。
予選では、ウエイトハンデが少ないマザーシャシー勢や予選に強いJAF勢が上位タイムを刻みます。
同じZ4 GT3を駆るLMcorsaがQ1敗退を喫する状況の中、Team StudieはQ2進出を果たします。
トップから7番手までがコースレコードを記録するという稀に見る激戦でしたが、上位進出も狙える9位のポジションを得ます。
迎えた本選は、スタート後は各チームとも膠着状態が続きます。
ヤマハのテストコースに端を発するSUGOはコースが狭いこともあり、追い抜きは容易ではありません。
ヨルグ選手が駆るStudie Z4はスタート時の9位のまま周回を重ねます。
そしてレースが半分を迎えようかという頃、GT500クラスのマシンのクラッシュによりセーフティーカーが導入されます。
SUPER GTではセーフティーカー導入中は全車が追い越し禁止になり、さらにピットレーンがクローズになります。
(偶発的な要素を除外する目的のレギュレーションだと思われます。)
そのため全車が数珠繋ぎになって走行します。
大破したマシンが撤去され、リスタート&ピットレーンがオープンになると、残り周回数を睨んでほとんどのチームがタイヤ交換とドライバーチェンジのためにピットインします。
そこで大アクシデントが発生しました。
一斉にピットアウトしようとする車が我先にと車体を割り込ませるうちに、ピットロードを塞いでお互いに身動きが取れなくなってしまったのです!
コースに加え、ピットレーンも狭いSUGOならではの現象です。
なんとかその渋滞が解消されるまでに、いち早くピットアウトを済ませた車と足止めを食らった車とでは、1周以上の差が付いてしまいます。
Studie Z4もその不運な車の1台で、周回遅れの20位になってしまいます..。
交代した荒選手はその後16番手まで挽回するものの、「ヨルグ選手がピットインした際、ピットレーンのホワイトラインを カットした」ことからドライブ・スルーペナルティを受け、また順位を下げてしまいます。
結局19位で完走、ノーポイントという残念な結果でレースを終えました...。
余談ですが、「SUGOには魔物が棲んでいる」と言われることがあります。
コースの狭さや悪天候の影響からか、クラッシュやアクシデントや番狂わせが過去にも多く起きているためです。
今回の魔物はピットレーンに棲んでいたようですね..。
さらに余談ですが、先日海外のサーキットで
その魔物も驚くほどの珍しいアクシデントがあったようです。
ポルシェのワンメイクレース中に、コーナーで1台がスピンして、
その上に1台が乗りあげて・・・
なんと、2台の車が上下にぴったり重なってしまったのです!!
リアウイングの上にも乗ったのが安定して止まった秘訣でしょうね(汗)
ドライバーに怪我がなかったようなのは不幸中の幸いでしょうか...。
話題はBMWに戻りまして・・・
全8戦で争われる今年のSUPER GTは、残り2戦です。
レギュレーションにより、次戦はウエイトハンデが半減され、最終戦は無くなります。
それによりZ4 GT3の高いポテンシャルが発揮されそうです。
魔物や不運に負けずに、Z4 GT3にとって最後のシーズンの有終の美を飾ってくれることを期待します! G.Sekido