SUPER GTの第5戦 インターナショナル鈴鹿1000kmが、8/29(土)・30(日)に開催されました。
鈴鹿1000kmは1966年より毎年開催されており、鈴鹿8時間耐久ロードレースとともに夏の鈴鹿を代表する、歴史ある耐久レースです。
レース距離の長さを考慮し、全8戦で行われる今年のSUPER GTの中でも特別扱いをされています。
(通常の入賞ポイントにボーナスポイントが加えられ、第3ドライバーも認められます)
長い直線に加え高速・中速・低速コーナーが織りなす鈴鹿は、Z4 GT3にとって元々得意なサーキットです。
しかもTeam Studieは事前に鈴鹿で行われた合同テストでは、全チーム中でトップタイムをマークしています。
さらにライバルチームと比べウエイトハンデが少ない状態なので、昨年の3位表彰台以上の好成績が期待できます。
予選は荒 聖治選手が1分58秒台のタイムを叩き出し、念願のポール獲得!
かと思われましたが、その直後に2台にタイムを更新され予選3番手となりました。
(1000kmという長丁場で争う事を考えれば上々の予選結果です。)
上位5台が昨年のレコードタイムを上回るというハイレベルな戦いでした。
長丁場とはいうものの、ヨルグ・ミューラー選手はニュルブルクリンク24時間レースにて、荒選手はル・マン24時間レースにて総合優勝の経験がありますので、両ドライバーにとって走行距離1000km・走行時間6時間は決して長くはないのかもしれません。
その自信もあってか、今年は第3ドライバーを請わず、両ドライバーで闘います。
そしていよいよ迎えた決勝は、ウエット路面でのスタートとなりました。
途中で雨も降り出しペースが上がらないこともあり、我慢の展開となります。
ミューラー選手~荒選手~ミューラー選手とドライバー&タイヤ交換を重ねながら、レースは進行します。
ピットアウト直後にセーフティーカーが入るなど不運な展開もあって6位になりながらも、ポジションを上げるべく奮闘しますが・・・。
なんとピットアウト時にホワイトラインをカットしたとして、痛恨のドライブスルーペナルティを課されます...!
これにより1分弱のロスとなり、順位を6位から周回遅れの13位へと大きく下げてしまいます。
それでも路面が乾くとZ4は本領を発揮し、ミューラー選手の渾身の走りによって驚異的な追い上げを見せます。
35周の間に9ポジションアップし、4位にまで浮上します!
そして交代した荒選手はさらに3位・2位と順位を上げ、トップを走っていたGAINER GT-Rをテールトゥノーズで追い立てます!
120周目のホームストレートで並んだかと思うと、1コーナーへの進入で巧みにインを取ってGT-Rをパッシングし、ついにトップに立ちます!!
その後最後のタイヤ交換をし、ミューラー選手がハンドルを握ると、ピットアウト後の7位から2番手までポジションアップし、トップのGAINER GT-Rを再び追い上げ、0.15秒差まで迫ります!
ですが、再び雨粒が路面を濡らし始め気温・路温ともにクールダウンすると、両車のラップタイムはほぼ同一となってしまいます。
両車はそのままチェッカーフラッグを受け、トップとわずか1秒差の2位となりました。
(GT-Rのウェイトハンデ88kgを積んでの優勝は、「ありえない!」と評される程の結果でした)
勝負に「たられば」は禁物ですが・・・。
2位ではあるものの、様々な要素がTeam Studieの初優勝を期待させただけに、とても惜しく悔しく感じられる結果でした。
(2位表彰台の両ドライバーの表情も、それを物語っているように見えます。)
その一方で、そんなチームの健闘をベストだと称える一幕もありました。
レースウィークに素晴らしいパフォーマンスをみせたメカニックに贈られる
「ZF Award」の2015年第5戦鈴鹿ラウンドは、Team Studieが受賞いたしました♪
素晴らしい車、素晴らしいドライバー、素晴らしいメカニックであることは明らかなので
あとは不運さえ無ければ・・・。
Team Studieの悲願の初優勝を期待します! G.Sekido