今週のブログ担当は
G.Sekido です。
今回も、マニアック度合いが高めな内容でお届けします。
歴代の価格表(モデルラインナップ全ての車両本体価格の一覧資料)の一部を、ご紹介致します!
弊社サービスフロントの
M.Nakamuraが長年に渡って蓄積したコレクションです。
数十枚にもなるコレクションのうち、1989年から2010年までの21年間について、3年毎にピックアップした8枚についてご紹介・解説致します。
1989年は、3シリーズ(
E30型)・5シリーズ(
E34型)・7シリーズ(
E32型)を中心としたラインナップでした。
全てが「丸目4灯のスポーティーセダン&クーペ」ですが、その違いが分かりやすいように車体正面&側面のイラスト付きです。
現代と比べると価格もモデル数も控えめですが、BMWに限らず世界中の自動車メーカーが「乗用車すなわちセダン」と言っても良い時代でした。
1992年の価格表は、3シリーズは
E36型(BMW初の5AT)になり、8シリーズが加わっています。
車両のイラストが無くなり、型式や排気量やエンジンスペックが記載されるようになりました。
多くの車種が右&左ハンドルの設定がありますが、各モデルの最小排気量車は右のみ、一部の高価格車は左のみとされています。
「高性能な外車は、やっぱり左ハンドル」というような志向が感じられます。
1995年は、3シリーズを3ドアハッチバック化した
318ti compactが追加になり、200万円台が復活しました。
7シリーズは
E38型になっています。(翌96年には、同車にBMW初のマニュアルモード付きATが採用になります)
1998年の価格表は、車両側面のイラストと各種装備の有無の欄が加わり、横に長くなりました。
(画像はその右側が収まりきらなかったので割愛してあります)
318tiのグレード名として「M-Sport」が登場しています。
(その後、各モデルに設定されるようになります)
3シリーズは
E46型になり、5シリーズは
E39型になってラインナップから丸型ヘッドライトが姿を消しています。
Z3はそのデザインも控えめな価格も衝撃的でした。
2001年の価格表は、一気に車名が増えています。
各モデルにM-SportやHi-Lineがラインナップされるようになったためです。
BMW初のSUV(SAV)であるX5も加わりました。
表の下の方のZ3 ⇒ Mロードスター ⇒ Z3クーペ ⇒ Mクーペという並び順は、ちょっと不思議です...。
今となっては超希少なZ8が、限定販売ではないカタログモデルとして載っているのも感慨深いです。
2004年の価格表は、M-SportやHi-Lineが(モデル名ではなくオプション名扱いとなり)記載されなくなったことから、少しスッキリしました。
各種装備の有無の欄も無くなりましたが、装備が多種多様になって載せきれなくなったためだと推測します。
3ドアハッチバック(316ti・318ti)がラインナップに復活しています。
5シリーズは
E60型に、7シリーズは
E65型になり、6シリーズとZ4も登場しています。
いずれもクリス・バングルによる斬新な面構成で成り立っており、どちらかというと保守的だったBMWデザインが躍動的に変化した時代です。
M3等の高性能車では、変速機にSMGが採用されるようになったのも特徴です。
2007年の価格表には1シリーズとX3が載り、BMWの更なるラインナップ拡充が表れています。
BMW X5が切り拓いた高性能・高級SUVが、他のメーカーも巻き込んで世界的な潮流になりました。
3シリーズは
E90型になり、ランフラットタイヤの採用車種が主力となっていった時期でもあります。
2010年の価格表は、ついにラインナップがA4用紙縦方向に収まらず、2ページに分かれています。
燃費と出力を両立した新時代のターボエンジンを搭載した335iも載っています。
5シリーズは
F10型、7シリーズは
F01型になり、デザインは少しコンサバティブになりました。
2ページ目には、コンパクトクラスのSUVであるX1や、クーペSUVの先駆けとなるX6も登場しています。
かなり現在のラインナップに近くなったようにも思えるものの・・・
その後もBMWは、2/4/6/8シリーズのクーペ/グランクーペ/カブリオレ、2シリーズアクティブツアラー/グランツアラー、3/5シリーズグランツーリスモ、X2/X4/X7のSUV等、ラインナップを増強します。
パワートレインも、ガソリンエンジンはターボが基本となり、ディーゼルやPHEVやBEVもラインナップするようになります。
昨今は、環境保護の観点から紙のカタログが廃止になると同時に、ラインナップを網羅した価格表も無くなりましたが・・・
この
現在のラインナップを価格表として整えたら、恐らく3~4ページになるのではないでしょうか。
それだけニーズや社会的な要求基準が多様化したということであり、BMWが発展・進化したという事でもあると思います。
ぜひ、今後のBMWの商品展開にもご期待ください!