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今週のブログ担当は G.Sekido です。
今回は、車の性能を示す代表的な値である「トルクと馬力」についてのお話です。

※ 12年前の人気記事(?)【 トルクと馬力、ディーゼルとガソリン 】の続編的な内容も含みますので、宜しければぜひそちらも併せてお読みください。


 
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先月の記事【 BMWの過去から未来へと続く足跡 】にて、今年2月に発表された "BMW VISION DRIVING EXPERIENCE" というBEVのコンセプトカーをご紹介いたしました。

その最大トルクは、BMWによると1,831kgm(18,000Nm)もあるとのことです。
一般的な自然吸気エンジンなら180L!にも相当するようにも思えますが・・・

それについて解説した動画によると、BMWの説明による最大トルク値は「モータートルクに減速ギア比を掛けている可能性があります」とのことでした。

それについて考察する前に・・・

 
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一般的なエンジン車は、エンジンのクランクシャフトの回転数そのままで、ダイレクトに駆動輪を回している訳ではありません。
ギアボックスおよびデファレンシャルギアによって、回転数を下げています。

例えば320dの現行モデルの場合、8速ATの変速比は1速で5.25から始まり8速で0.64、デフの最終減速比は2.813となっています。
それによって、エンジン回転が4000rpmであれば駆動輪の回転は1速で271rpm程と、約15分の1になります。

 

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坂を上る自転車などでも体感できるように、大きな力でゆっくりペダルを漕ぐ代わりに、適切なギアを選ぶことで小さな力で(すばやくペダルを漕いで)同じ仕事をすることもできます。

「 馬力 = トルク × 回転数 」という関係にあるので、同じ馬力(仕事率)でも回転数を下げるとそれに反比例してトルク値は上がります。


エンジン車の場合は、その性能に応じて変速比や最終減速比を定め、走行状況に応じてギアチェンジすることで、限られたエンジンの性能を有効に引き出すことができます。

例えば320dのエンジンが2000rpm で発揮する400Nmというトルクは、駆動輪においては1速で5,907Nm(136rpm)という大トルク・低回転に変換されます。
※トルク値と回転数が変わるものの、馬力は変わりません。

実際に駆動輪にかかっているトルク値は、エンジン性能として一般的に語られるトルク値の数倍~十数倍になっているのです。(ギアが何速に入っているかによって大きく変わります)

 

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話題は変わって、先日ルノーから発表されたこのBEV(5ターボ3E)の駆動力は最大トルク4,800Nmとのことです。
一般的なエンジン車の最大トルクの値(例えば320dは400Nm)と比べると、とても大きな数値です。

それを伝える記事では「このあまり見たことのない数字を誤植と思った」とも書かれていて、その数値に懐疑的な報じられ方もしていますが・・・
これらは誤植ではないと考えます。

なぜなら5ターボ3Eはインホイールモーターを備えていると発表されているからです。
 

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インホイールモーターとは、車輪の内部またはそのすぐ近くに配し、(一般的な定義では)減速せずに直接タイヤを駆動する方式のモーターのことです。

耐久性などの技術的な課題もあってなかなか実用化には至りませんでしたが、ルノーによると「正真正銘のインホイールモーターカーの市販車は、おそらくこれが世界初」とのことです。


 
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「インホイールモーターは、減速機に頼らずに数千Nm級のトルクを発揮することが求められる」とも言えますし、「そもそも既存の多くの車も、車軸のトルクとしては数千Nm級を発揮している(それが必要である)」とも言えます。

ルノー5ターボ3Eの最大トルク4,800Nmという値は、「誤植」どころかインホイールモーターであれば十二分にありえる大きさだと考えます。



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一方、BEVやプラグインを含むハイブリッド車に装備されるモーターの最大トルクを表す際には、一般的にはそのモーター軸におけるトルク値を使っていると思います。

エンジン ~ 変速機 ~ デフ ~ 車軸という関係と同様に、
モーター ~ 減速機 ~(デフ)~ 車軸という構造に分類されると見なし、
モーターの性能とはモーター軸で測るという考え方だと推測します。

ですが(インホイールモーターではない)一般的なEV用のモーターにおいて、減速機がユニットとして一体となっている場合があります。

「モーター軸における最大トルク」はその性能を示す値の一つではありますが、モーターユニットの内部構造の特定箇所における値に過ぎません。
それを性能表記の代表値とすることには違和感もあります。


さらに言えば、インホイールモーターも含んでトルクと回転数の設定の幅が極めて広いモーターについて、車軸トルクならまだしもモーター軸トルクについて横並びに比較することは、あまり意味が無いとも考えます。(馬力であれば意味があると思いますが)

エンジンであれば、最大トルクを決定づける排気量の違いは数百cc~数千ccとせいぜい1桁レベルですが、モーターの軸トルクの違いは2桁レベルではないでしょうか。



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そして、エンジンとモーターではトルク曲線の特性が大きく異なり、レスポンスや加速感も全く違います。

さらに、プラグインを含むハイブリッド車は、走行状況に応じてエンジンとモーターの役割分担が様々に変化するため、従来のような回転数を横軸にしたパワーカーブやトルクカーブというもの自体が存在しません。


結局のところ、パワートレインが多様化した現代においては、その加速性能は最高出力(馬力)で表記するしかないように思えます。(ハイブリッド車の場合はシステム最高出力)

もし性能表記にモーターの最大トルクも併記するのであれば、その測定箇所がモーター軸なのか車軸なのかを明記するか、むしろ車軸に統一する必要があるとも考えます。



そしてようやく、話は冒頭のBMW VISION DRIVING EXPERIENCEに戻りまして・・・

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この車の最大トルク値1,831kgm(18,000Nm)が、「モータートルクに減速ギア比を掛けている」からなのか、「この車がBMW初のインホイールモーターを備えている?」からなのかは分かりませんが・・・

前述の「320dの1速での車軸における最大トルク5,907Nm」の3倍程の値である、ということは言えそうです。
「ずば抜けた高性能ではあるものの、ありえない程の値ではない」とも言えると思います。

この車については、4月23日~5月2日の期間で開催される上海モーターショー2025にてさらに明らかになるようなので、それも楽しみです。



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なお昨年7月には、スーパーカー的なフォルムのBMWの試作車がスクープされました。

またそのホイールにブレーキキャリパーが見えないことから、インホイールモーターを採用しているのではないかとも推測されました。

(インホイールモーターはその径が大きいことから回生ブレーキの効きも絶大で、従来の機械式ブレーキが不要になるのかもしれません)


 
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同じく昨年7月には、BMWが「ミュンヘンに拠点を置くDeepDrive社と、革新的な電気モーターの路上試験を実施する」ことが公式発表されていました。

「このコンセプトは2つの電気モーターをほぼ1つのユニットに統合することで、エネルギー効率とトルク密度に優れた極めてコンパクトな駆動システムを実現します。従来の電気モーターでは、ステーターが内側または外側のローターのいずれかを駆動しますが、DeepDrive社のデュアルローターコンセプトでは、ステーターが両方のローターを同時に駆動します。コンパクトな設計と軽量なユニットにより、各ホイールハブにそれぞれ電気モーターを搭載したインホイールドライブシステムが可能になります。」
と解説されています。

この説明からその仕組みを伺い知ることは難しいですが、極めて画期的なメカニズムを創り出しつつあるようです!



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自動車のエンジンもモーターもその開発は歩みを止めることは無く、走行性能はさらに進化していくようです!

そしてそこには、今まで以上の「駆け抜ける歓び」があると予想します!!






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今週のブログ担当は G.Sekido です。

ブログのネタを探していたところ、興味深いサイトを発見しました。

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BMWの本国サイトに、BMW GROUP ARCHIVE というページが開設されました。

「BMW グループ アーカイブでは、会社、ブランド、製品の歴史に関する情報を整備し、会社設立時から 1980 年までのデータにアクセスできるようにしています。最新のデータも徐々に公開されています。これには、たとえば、会社レポート、BMW 工場日誌、写真や映画、イベント、すべての製品に関する多くの情報とその技術データや歴史データが含まれます。写真や映画の検索機能には、メディア ファイルを注文するための追加機能も用意されています。
100 年を超える BMW の歴史を網羅した情報ネットワークをご覧ください。」

と説明されています。

※ 画像や文章の一部は、ブラウザの翻訳機能等を使って和訳しています。




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現在のところ、Miniは68モデルMotorradは117モデルが網羅されています!




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もちろん、BMW(4輪車)も豊富に収録されています。




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戦前のモデルから始まり、328や507といった名車、イセッタを経て...

※画面の最下端にある "LOAD MORE"(英語)または "MEHR LADEN"(ドイツ語)をクリックすると、その続きが表示されます



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ノイエ・クラッセ、3、5、6、7、8、Zシリーズ...



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Xシリーズ、Mシリーズへと続いています。



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そしてそれぞれの車をクリックすると、モデルの概要や、生産時期・排気量・馬力・価格・エンジンタイプ・最高速度が表示されます。



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そして「スペアパーツ」を表示することもできます!

今のところパーツの種類はあまり多くないものの、部品番号や分解図が表示されるのも素晴らしいと思います。



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現在、BMWは計174モデル!が収録されています。

BMWの歴史と進化が俯瞰できるという意味でも、貴重かつ楽しいページです。


そして、BMWの歴史と進化と言えば・・・

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BMW GroupのFaceBookページに、このような投稿がありました。

"Pioneering the Future: Gen1 to Gen6! 🔋
With over 50 years of electric mobility expertise, our journey from Gen1 to the revolutionary Gen6 battery technology in Neue Klasse redefines performance."

「未来を切り拓く:第一世代から第六世代へ!
50年以上にわたる電気自動車の専門知識を活かし、当社の第一世代から革命的な第六世代バッテリー技術へと巡る旅は、ノイエ・クラッセに至ってパフォーマンスを再定義します。」

BMWグループのBEVの進化の歴史を表した投稿です。

(それと同時に近年のBMWのデザインの進化、特にデイライトが丸型⇒U型⇒L型⇒くさび型⇒斜線へと変化していることも表れています)



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そしてBMWは先日、VISION DRIVING EXPERIENCE(ビジョン・ドライビング・エクスペリエンス)という名のコンセプトカーを発表しました。

次世代ノイエ クラッセ・シリーズの技術を洗練させるために製作されたBEVで、超強力な4つのモーターに、ボディを路面へ押し付ける電動ファンも装備されています。
 
 

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カーボン製ボディの1台限りの試作車のようで、最大トルクは1,831kgm(18,000Nm)もあるとのことです!
一般的な自然吸気エンジンなら180L!にも相当します。(18Lではなくて、その10倍ですよ!)

1気筒500ccとして計算すると、360気筒相当ですね...!

文字通り「桁違い」の大トルクであり、それを路面に叩きつけるには電動ファンによる強制的なダウンフォースが必要なのでしょう。

従来の常識を遥かに超越した「自動車の歴史において空前絶後の性能」を持っていると推測します。

※ なおとある動画によると、BMWの説明による最大トルク値は「モータートルクに減速ギア比を掛けている可能性があります」とのことで、一般的な自動車の性能に関する表現とは異なるかもしれません。



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デザイン的にも、横長のグリルがヘッドライトと一体化した次世代のフロントフェイスや、直線基調の面構成と空間効率に優れたキャビン、フロントガラスの根元に一文字に配されたディスプレイなど、見所がたくさんあります。



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この「自動車の歴史において空前絶後の性能」を、スーパーカーやシングルシーターではなく、BMWの歴史に根差した4ドアセダンの形に盛り込んだことにも、BMWの目指す姿が表れているように思います。

多方向に向けた、BMWの今後の進化と深化が楽しみです!






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今週のブログは G.Sekido です。

前回のブログに引き続き、「ブログ担当の近況報告」ネタで...

昨年の夏に、二十数年ぶりにバンド活動を再開し、下手なギターを人前で弾く機会に恵まれました💦

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私のパートはサイドギターなのですが、暖かい観客の声援に担ぎ出されてセンターに出しゃばったところ...
数少ない見せ場でがっつり間違えました。

私がライブで何かしらやらかすのは往年のお約束でしたが、歳をとっても相変わらずであります..。

それでも次のライブ出演(本番はもうすぐです💦)のお誘いを頂き、毎晩練習に励んでいます。


と、近況報告はそれくらいにしまして・・・

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先日、FaceBookのフィードにて、このような投稿を見かけました。

BMW Z8をベースにした超希少車、Alpina Roadster V8 の中古車情報です!


日本におけるアルピナの総代理店であるニコル・グループさんが販売する中古車で、
「現在、レストア作業を進めており、トリムパネルの修理を行っています。次は、ソフトトップの中張りの修理を予定しています。生まれ変わった姿は近日公開予定。
年式:2003年 走行距離:3.6万km
車両本体価格(税込):4800万円」とのことです...!



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Z8がM謹製のS型エンジン(4.9L・V8)を搭載し6MTのみの設定だったのに対し、Alpina Roadster V8はトルク重視のエンジン(4.8L・V8)が搭載され5ATのみの設定となっているのが特徴です。

スイッチトロニック(ステアリングホイール裏側のシフト操作ボタン)と、正面にシフトインジケーターも装備されています。


Z8は総生産台数5703台と希少車ですが、Alpina Roadster V8は総生産台数555台(うち450台が北米、105台が欧州や日本で販売、一説によると日本で正規販売されたのは18台)とさらに希少な車です。


Z8の新車販売(2000年~2003年)当時の日本での価格は1650万円に対し、Alpina Roadster V8(2004年~2005年)は2089万円と、さらに高価な車でもあります。
  


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その希少性もあって、Alpina Roadster V8はここ5年間のオークションでの落札価格の平均は293,086ドル(約4500万円)と、新車当時価格の2倍程になっているようです!

Z8のそれが211,798ドル(約3200万円)であることと比べても、 希少価値が際立っています。

21世紀に生産されたBMWとしては、最高峰だと言えるかもしれません。



そして、「希少なZ8をベースにした、さらに希少な車」繋がりで・・・
 
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Z8は、その生産車の全てが左ハンドルでしたが、
世の中にはその
右ハンドル車が存在するようです!

この車はイギリスのBirds Autoという会社で右ハンドルに変更され、その後オーストラリアに渡ったようです。


オーストラリアでは、法律的に左ハンドル車を登録するのは事実上不可能ということもあり、莫大な費用と手間をかけてでも右ハンドル化したいというニーズがあるようです。



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同じく、生産車の全てが左ハンドルだったAlpina Roadster V8にも、右ハンドル車が存在するようです。

こちらはオーストラリアで右ハンドルに変更されたようです。

2台とも(写真を見る限りでは)とても美しく、最初からそうだったと思わされる程の仕上がりです。


逆側のハンドルにコンバートするという加工は、古今東西で行われていましたが、
時代と共に自動車が進化するにつれて、その難易度は飛躍的に上がったと推測します。

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内装のトリム類をワンオフ製作するのも、相当な手間と費用が掛かりそうです。



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そもそもエンジンルームにはほとんど余裕が無いでしょうから、操舵機構やブレーキブースター/リンク等をどうやってレイアウトしているか等、検討もつきません...。


Z8およびAlpina Roadster V8は、その情熱と手間と費用をかけるに値する魅力を持った車だ、という証でもあります。

そして超希少なAlpina Roadster V8の右ハンドル車(世界に1台?)こそ、超・超希少な車だと思います。



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個人的な「いつか見てみたい・乗ってみたいBMWの超希少車リスト」に、「右ハンドルのZ8」が加わりました。

(他にはBMW 2800 Spicup、ヨッヘン・ニアパッシュ氏が所有したグレーのM1、ポール・ウォーカー氏が所有したM1 AHG Studie package等があります) 

他にも興味深い希少車の情報がありましたら、ぜひ教えてください。
当ブログにて掘り下げたいと思います!

宜しくお願い致します。



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今週のブログ担当は、T.Matsudaです。

職場のPCのデータを整理していたら、懐かしくて貴重な写真が出てきました。

2012年10月に六本木ヒルズ52F展望台で開催された「BMW i. BORN ELECTRICツアー」にて展示された、

i3 CONCEPT」の写真です!
 


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i3コンセプトはドア下部も透明になっているなど、市販車より斬新な造りになっていました。



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CFRP(カーボン・ファイバー強化プラスチック)製の車体骨格は、とても軽量かつ極めて高い剛性を持っています。

(この車体骨格の展示品は、恐らくi3の市販車のものだと思います)



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センタートンネルもBピラーも無く、斬新な構造と造形です。



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床下にバッテリーが、荷室の下にモーターが収まり、EV専用プラットフォームとして最適化されています。




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BMW i3は約9年前の発売ながら、CFRP車体による贅沢な軽量設計によって、現在でも世界トップクラスの電費性能(約8.5km/kWh)を持っており、十分な航続性能があります。

上下に厚いパッケージングによって、比較的コンパクトなサイズに広い室内を備え、取り回しも良く乗りやすいです。


 
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床下にバッテリーを搭載するため重心が低く、見晴らしが良い割に腰高感がありません。

故障は少なく、経年変化によるバッテリー容量の低下もわずかです。

「BMWの技術力や先進性は、EVにおいても突出している」と世界に証明した名車だと思います。



i3は残念ながら既に生産・新車販売は終了しておりますが、オーナー様からとても深く愛されることが多い車です。

BMWセールスマンとしても「i3ほど次の車へのお乗り換え頂くことが難しい車は無い」と言っても良いくらい、強い個性と魅力を持っています。

 

ですがそんな方や、もちろんEVは所有したことが無いという方にもお勧めな、

「コンパクトで便利なEV」の新星が発売になりました!


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新型X1のEV版である、iX1です!


新型X1は開発当初からEV版も想定して設計されており、i3譲りの効率の高さを持っています。



 
 
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iX1はi3より全長は大きいものの、取り回しやすいサイズに、優れた視界と高い居住性・積載性を備えています。


弊社では、5月10日(水)~14日(日)の期間、このiX1の試乗車をご用意致します!

(ご試乗については、詳しくはセールス・スタッフまでお問い合わせください)

BMW最小のEVの魅力を、ぜひお確かめください!




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そしてBMW Premium Selection 一宮には、iX3 M Sportの認定中古車在庫がございます!

ご試乗も可能ですので、ぜひお気軽にお申し付けください。





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EVは、日頃のランニングコストが低く、レスポンスと静粛性に優れ、乗りやすくて楽しい車です。

専用アプリ等によって充電スポットを効率的に探すこともできますし、ご環境やご使用状況によっては、今まで以上に快適なカーライフをお過ごしいただけると思います。

ご不安やご不明な点につきましては、ぜひ何でもセールス・スタッフにお気軽にご質問ください。

お問い合わせをお待ちしております!









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昨年11月のブログでもお伝えしましたが、EUは「2035年までにガソリン車など内燃機関車の新車販売を事実上禁止する法案」を可決する流れにありました。

ですが、採決予定日(3月7日)の直前になり、ドイツ・イタリア・ポーランド・ブルガリアが、同法案への反対または棄権を表明しました。

そして「再生可能エネルギーを用いて生成する合成燃料であるe-fuel(イ― フューエル)を使うエンジン車の利用が認められない限り、同法案に賛同できない」と主張しました。

立法の最終承認を得るにはEU理事会における「EU人口の65%以上を代表する加盟15か国以上の同意が必要」ですが、その4か国(計42%)が不支持に回ればこの要件を満たせなくなることから、採決は無期限延期されました!


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3月13日には、同法案に反対の立場を取るドイツ・イタリア・ポーランド・ルーマニア・ハンガリー・チェコ・スロバキアの運輸相がチェコのプラハに集まり、禁止法案の変更を提案すべく会議を開きました。

そして同法案に関しては「会議に参加した国々で同盟を組み、内燃機関の完全禁止ではない独自の提案を出していきたい」と発表しました。

また同日に、オーストリアのネハンマー首相が「ドイツに協力し、内燃機関の廃止阻止のために最善を尽くす」と明らかにしました。

ちなみに、ここで名前の出た反対派9か国の人口の合計は約2.4億人で、EU全体4.4億人の54%にもなります!



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その後、EUでの法案提出権を担っている欧州委員会が「カーボンニュートラル(CN)燃料である水素とCO2による合成燃料(e-fuel)を利用する場合に限り、2035年以降も内燃機関を搭載した新車の販売を認める方向で草案をまとめた」と報じられました。

EUは、エンジン車の禁止から存続に向けて、大きく舵を切りつつあるようです。

そのニュースには「草案によると、欧州委はCN燃料でのみ走行可能な車を対象とするカテゴリーの新設を計画している。このカテゴリーの車は、他の燃料を使った場合には走行できない技術を導入することが義務付けられる。」とも記されています。



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現在試験的に生産されているe-fuelは、(通常のガソリンを一部混合して使用するため)85~90%のCO2低減になると記されている記事もありますが、「完全にカーボンニュートラル」(100%のCO2排出低減効果)である必要があるのか等が、今後の焦点になってくるように思えます。

それに伴い、バイオ燃料(主にトウモロコシが原料)や、次世代バイオ燃料(食料と競合しないバイオマスが原料)ではどうなのか等も、議論の対象になるかもしれません。

草案の「他の燃料を使った場合には走行できない技術」という内容も、実際は技術的・制度的なハードルが高いように思えます。



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ちなみに、米国の著名な環境NPOである ICCT(国際クリーン交通委員会)の予想に基づくと、e-fuelは2030年にガソリンの1.5倍ほどの単価になる(ドイツの場合・諸税金を含む)と試算されるようです。

税制度等が異なるのでその価格や倍率がそのまま日本には当てはまらないでしょうが、昨今の電気料金が2~3倍になったことに比べると、個人的にはまだ許容範囲のように思えます。



なお来年には5年に一度の欧州議会議員選挙(定数705人)が行われますが、前回から政治の勢力図が大きく変わる可能性もあります。(きっと電力不足・電気代高騰や中国の台頭に対する民意が、より色濃く反映されるようになるでしょう。

新しい法案の成立までには紆余曲折あるかもしれません。

 
(「フランス他のEU9カ国が、原子力発電所由来の水素を再生可能エネルギーと認めるように欧州委員会に要請した」というニュースもありましたが、その動きとも絡んでくると推測します。)



そしてEUから離脱したイギリスでも、同様の動きがありました。

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3月頭に、英国議会下院の交通委員会が「未来への燃料補給」(Fuelling the future)というテーマの第3次レポートを発表しました。

自家用車・商用車・船舶・航空機に関する動力源や燃料に関する報告書であり、「2035年エンジン車販売禁止」という方針を3年前に発表した英国政府への勧告でもあるとされています。

かなり長文のレポートですが、最後の「結論と推奨事項」(Conclusions and recommendations)から象徴的な部分を抜粋すると・・・
 
1. 乗用車の完全EV化は「通説」(the received wisdom)であり、さらなる精査と調査が必要であります。
 
2. しばらくの間路上を走る既存の乗用車を考えると、再生可能エネルギーによって生成した合成燃料やバイオ燃料は、リスクがなく、非常に賢明で経済的に健全なアプローチになる可能性があります。

3. バッテリー EVのみを推奨する英国政府は、実際には「全ての卵を 1 つのカゴに盛っている」ようなものです。
(※カゴを落とすと全てが割れてしまうので、リスクマネジメントができていないという意味)
現実には、英国の全ての人が新車または中古のEVを購入できるわけではなく、できたとしても自宅で簡単に充電することはできません。インフラは十分な電力を家庭に供給するのに十分ではなく、すべての車両が EV になるために必要なバッテリーを生産するための原材料が不足しています。したがって、私たちは、乗用車からのCO2排出を削減するための唯一の解決策として電気自動車を推進することに注意を払います。

といった内容を含んでおり、他にもPHEVの重要性や、物流に関する現実的な選択の必要性なども記されています。


2021 年には、英国だけで 25 億リットル相当以上の再生可能燃料(renewable fuel:合成燃料やバイオ燃料を指す)が供給されました。これは、その年の全道路および非道路移動機械燃料の 5% を占めています。(※本文の16項)

という記述もあり、"再生可能燃料"が既に実績を上げつつあることも報告されています。
 
そして、この報告書 兼 勧告書の但し書きには、「英国政府の対応期限は2か月です」(The Government has two months to respond.)とも書かれています。


EUに続いてイギリスでも、「国民の生活の足を確保しながらCO2を削減するには、EVの普及は必須であるものの、カーボンニュートラル燃料を用いたエンジン車の活用も必要である」という方針に、潮目が変わってきたように思えます。




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BMWはかねてより「電気自動車の拡大は顧客の要望に足並みを揃えるべきで、内燃機関の早々の廃止は現実的ではない」と主張を重ねてきました。

当たり前と言えば当たり前の主張なのですが、ようやく欧州での政治がそれに近づいてきたように思います。


もちろんBMWは必要以上に内燃機関に固執している訳ではなく、お客様の要望に応えるべく様々な技術を研究・開発しています。

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一昨年にBMWは「2030年には、全世界の新車販売台数の少なくとも50%をピュアEVにすることを目指します。」と発表していました。

そして今年3月15日にはオリバー・ツィプセCEOが、それをかなり前倒しで達成できるとの見通しを示しました。

(2025年までに四分の一が、2026年までに三分の一がピュアEVになるとの予想も述べたと、元記事では書かれています)

さらに、2020年代前半に水素自動車の生産を想定しているとも述べました。



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先月には、水素燃料電池車である iX5 Hydrogen の開発車両の国際試乗会をベルギーのアントワープで大々的に行いました。

同車は、今年中の100台規模の公道でのテスト運用が予定されています。

またその試乗会のレポートは、日本の多数のメディアで報じられました。


BMWは、エンジンも、電気も、水素も本気です。

そして、環境に配慮しながら「駆け抜ける歓び」を味わう手段を選ぶのは、政治ではなくお客様であるべきだと考えています。


BMWの今後の展開にご期待ください!


※※※※※ 3月25日 22時 追記 ※※※※


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欧州委員会とドイツ政府は3月25日、2035年以降も条件付きでエンジン車の新車販売を認める(CO2の排出量が実質ゼロになる合成燃料を使用する場合に限って容認する)ことで合意したと発表しました!

ウィッシング独交通相は「2024年秋までに手続きを完了したい考え」とのことですが、まだまだ不確定要素が多いとも推測します。
来年のEU選挙の前に新しい規則が提案される可能性は低いと、米ブルームバーグ社は予想しているようです)

ですが、とりあえずエンジンの火が消されることが無くなったのは素晴らしいと思います!    G.Sekido





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