アメリカの自動車用塗料メーカーであるアクサルタ コーティング システムズ社は、
過去60年において人気があった車体色についてまとめ、発表しました。
車のイラストは、北米市場での人気色の推移を示しています。
1953年を左端、2013年を右端として、その年にもっとも人気を博した車体色が左から順番に並べられています。
その下に、北米・アジア太平洋・欧州・南米での、調査開始以降の毎年のベスト5ランキングが示されています。
気付いた点を列記しますと、大きな傾向としては・・・
・北米では長らく緑・青・茶などの有彩色が人気だったが、次第に白・銀・グレー・黒などの無彩色の人気が高まり近年は上位を独占
・欧州では86年まで赤が1位だったが、それ以降は北米同様に無彩色が台頭した
・アジア太平洋、南米は元々無彩色が強いが、近年はそれがより顕著に
といったところで、世界的な「有彩色から無彩色へのシフト」が表れています。
そして、さらに詳しく見て行くと・・・
・黒は80年代後半から突如として流行し始め、一定のポジションを築いた
・無彩色の中でも、人気は銀から白へとシフトした
(欧州、南米はここ数年で白が急上昇し、4地域の全てで白が1位に)
といったところが目立ちます。
(過去記事【「ホワイトな」日々】や【車の世界的な人気色は?】の内容を裏付ける結果です。webCGでも、同様の解説がされています。)
この傾向の理由を探すのは難しいですが、あえて推測すると
・自動車のデザインがより抑揚に富むようになり、「陰影が映える色」が好まれるようになった(色よりも形に主張を求めるようになった?)
・各種コーティング技術が発達し、白や黒が「汚れが目立ちやすい色」では無くなった
といったところでしょうか・・?
さらに別の角度から分析した資料も公開されています。
昨年2013年の車体色の比率の、地域別・国別や車種別のデータです。
まずは全世界での比率を見て行きますと・・・。
白、黒、シルバー、グレーの無彩色が計76%と大半を占めています。
1番人気の白は、その多くがソリッド色で、パール色は少数です。
2番人気の黒は、その逆にメタリックが多く、ソリッドは少数ですね。
かつては北米での人気色だった緑は、いまや個性派になりました。
次に車種別のデータでは・・・
上段は北米、下段は欧州ですが、だいたい同じような傾向になっています。
全車種での比率と比較して、トラック/SUVは白が強く、高級車は黒が強いです。
赤いトラック/SUVは、北米では有彩色のトップですが、欧州では人気がありません。確かに赤いピックアップといえばアメリカ、というイメージがありますね。
最後に・・・
国別のデータも含む、資料全体ではこのようになっています。
全体的な傾向を言葉で表すのは難しいですが、断片的に気付いた点としては・・・。
・インドはかなり独特の嗜好をもっている
・ロシアでは緑が、中国では黄が比較的人気がある
・南米・アフリカ・韓国は、黒が比較的人気が無い
・日本は世界で唯一、ソリッドホワイトよりパールホワイトの方が人気がある
といったところです。
国民性や文化の違いが反映されているようで、面白い資料だと思います。
そして、世界でもヨーロッパでも日本でも白が1番人気ということで・・・
特別仕様車【116i Fashionista(ファッショニスタ)】が470台の台数限定で発売されました。
昨年3月、9月 にも発売され大好評を博したモデルの、3度目の登場です。
特別な内外装に最新の安全装備を装備した、とても魅力的な車です。
アルピンホワイト3(ソリッド)に加え、オプションでミネラルホワイト(パール)もお選び頂けます。
ぜひ、この春は「世界的な人気色」をまとってお出かけ下さい。 G.Sekido