BMWが誇るSAC(Sports Activity Coupe)の2モデル、X4とX6の試乗車ができました!
X4 xDrive28i M Sportと、X6 xDrive35iです。
全体的なシルエットは似ていながら、大きさや個性が異なるこの2台を比較してみようと思います。
X4の試乗車には、特別限定車BLACKOUTの装備の一部が施されており、精悍です。
ブラック・キドニーグリルはボディと一体感があり、よりスポーティーです。
X6の試乗車には受注生産オプションのデザイン・ピュア・エクストラヴァガンスが装備されています。
グリルやドアミラーなどがセリウム・グレー(ブロンズ調のマット塗装)に彩られ、特別感を増しています。
側面図を比べると、全体的なフォルムは良く似ていながら、相違点も見受けられます。
(パッケージングの基本となる前輪の設置面の位置を揃えました)
両車の差は、全長:5.1%、ホイールベース:4.3%、フロントオーバーハング:3.4%、リアオーバーハング:8.6%となっており、車体後半のシルエットやラゲッジスペースの差がより大きいようです。
少々意外なことに、前後席の間隔はそれほど差がなく、むしろ座面の高さが大きく異なります。
そこで前席の座面を位置を合わせてみると、後席もほぼ重なり、やはり前後席の間隔は両車であまり差がありません。
さらに、ルーフラインもほぼ重なります。
両車は全高が4.8%(78mm)ほど異なりますが、室内空間としてはヘッドクリアランス(頭上空間)の違いは少なく、ほぼそのまま座面の高さ(床からの距離)の違いとしているようです。
乗降性や見晴らしは、(特に後席は高さを調整できないので)両車でかなりの差がありそうです。
運転席周辺も、その両車のキャラクターの差が表れています。
X4のダッシュボードの造りは、ステアリングを直立させたスポーティーなシートポジションがしっくり来ます。
X6のダッシュボードは層を重ねたような上下に厚い造りで、高い着座位置から寝かせ気味にしたステアリングを握るように想定されているようです。
運転した感覚も、X4はハンドリングがシャープでよりスポーティー、X6はゆったりと滑らかです。
(X4は4気筒のM Sport、X6は6気筒の非M Sportという違いもありますが)
側面図にも表れていましたが、実は両車の前後席の間隔は、あまり差がありません。
ですがX6は床から座面が高いことが足元のゆとりにつながり、より広く感じます。
走行性能(ハンドリングや乗り心地)も、室内空間(運転姿勢や乗降性・居住性)も、
X4はよりセダン(ツーリング)的、X6はよりSUV的だと思います。
両車は単なる「サイズ違い・車格違い」ではなく、緻密かつ念入りに商品性も造り分けられています。
その「セダン的 or SUV的」という商品性の違いは、X3とX5にも当てはまると思います。
X3,X4,X5,X6とラインナップされ、さらにガソリン / ディーゼル / PHEV、M Sport / Standardと選択肢があるので、どんなニーズにも応えてくれそうですが・・・。
いざ1台を選ぶとなると、楽しく悩めそうですね!
ぜひ新しい試乗車にて、BMW最新ラインナップの個性の違いをお確かめ下さい。
ご来店をお待ちしております。 G.Sekido