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今週のブログ担当は、T.Matsudaです。

職場のPCのデータを整理していたら、懐かしくて貴重な写真が出てきました。

2012年10月に六本木ヒルズ52F展望台で開催された「BMW i. BORN ELECTRICツアー」にて展示された、

i3 CONCEPT」の写真です!
 


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i3コンセプトはドア下部も透明になっているなど、市販車より斬新な造りになっていました。



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CFRP(カーボン・ファイバー強化プラスチック)製の車体骨格は、とても軽量かつ極めて高い剛性を持っています。

(この車体骨格の展示品は、恐らくi3の市販車のものだと思います)



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センタートンネルもBピラーも無く、斬新な構造と造形です。



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床下にバッテリーが、荷室の下にモーターが収まり、EV専用プラットフォームとして最適化されています。




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BMW i3は約9年前の発売ながら、CFRP車体による贅沢な軽量設計によって、現在でも世界トップクラスの電費性能(約8.5km/kWh)を持っており、十分な航続性能があります。

上下に厚いパッケージングによって、比較的コンパクトなサイズに広い室内を備え、取り回しも良く乗りやすいです。


 
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床下にバッテリーを搭載するため重心が低く、見晴らしが良い割に腰高感がありません。

故障は少なく、経年変化によるバッテリー容量の低下もわずかです。

「BMWの技術力や先進性は、EVにおいても突出している」と世界に証明した名車だと思います。



i3は残念ながら既に生産・新車販売は終了しておりますが、オーナー様からとても深く愛されることが多い車です。

BMWセールスマンとしても「i3ほど次の車へのお乗り換え頂くことが難しい車は無い」と言っても良いくらい、強い個性と魅力を持っています。

 

ですがそんな方や、もちろんEVは所有したことが無いという方にもお勧めな、

「コンパクトで便利なEV」の新星が発売になりました!


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新型X1のEV版である、iX1です!


新型X1は開発当初からEV版も想定して設計されており、i3譲りの効率の高さを持っています。



 
 
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iX1はi3より全長は大きいものの、取り回しやすいサイズに、優れた視界と高い居住性・積載性を備えています。


弊社では、5月10日(水)~14日(日)の期間、このiX1の試乗車をご用意致します!

(ご試乗については、詳しくはセールス・スタッフまでお問い合わせください)

BMW最小のEVの魅力を、ぜひお確かめください!




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そしてBMW Premium Selection 一宮には、iX3 M Sportの認定中古車在庫がございます!

ご試乗も可能ですので、ぜひお気軽にお申し付けください。





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EVは、日頃のランニングコストが低く、レスポンスと静粛性に優れ、乗りやすくて楽しい車です。

専用アプリ等によって充電スポットを効率的に探すこともできますし、ご環境やご使用状況によっては、今まで以上に快適なカーライフをお過ごしいただけると思います。

ご不安やご不明な点につきましては、ぜひ何でもセールス・スタッフにお気軽にご質問ください。

お問い合わせをお待ちしております!









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昨年11月のブログでもお伝えしましたが、EUは「2035年までにガソリン車など内燃機関車の新車販売を事実上禁止する法案」を可決する流れにありました。

ですが、採決予定日(3月7日)の直前になり、ドイツ・イタリア・ポーランド・ブルガリアが、同法案への反対または棄権を表明しました。

そして「再生可能エネルギーを用いて生成する合成燃料であるe-fuel(イ― フューエル)を使うエンジン車の利用が認められない限り、同法案に賛同できない」と主張しました。

立法の最終承認を得るにはEU理事会における「EU人口の65%以上を代表する加盟15か国以上の同意が必要」ですが、その4か国(計42%)が不支持に回ればこの要件を満たせなくなることから、採決は無期限延期されました!


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3月13日には、同法案に反対の立場を取るドイツ・イタリア・ポーランド・ルーマニア・ハンガリー・チェコ・スロバキアの運輸相がチェコのプラハに集まり、禁止法案の変更を提案すべく会議を開きました。

そして同法案に関しては「会議に参加した国々で同盟を組み、内燃機関の完全禁止ではない独自の提案を出していきたい」と発表しました。

また同日に、オーストリアのネハンマー首相が「ドイツに協力し、内燃機関の廃止阻止のために最善を尽くす」と明らかにしました。

ちなみに、ここで名前の出た反対派9か国の人口の合計は約2.4億人で、EU全体4.4億人の54%にもなります!



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その後、EUでの法案提出権を担っている欧州委員会が「カーボンニュートラル(CN)燃料である水素とCO2による合成燃料(e-fuel)を利用する場合に限り、2035年以降も内燃機関を搭載した新車の販売を認める方向で草案をまとめた」と報じられました。

EUは、エンジン車の禁止から存続に向けて、大きく舵を切りつつあるようです。

そのニュースには「草案によると、欧州委はCN燃料でのみ走行可能な車を対象とするカテゴリーの新設を計画している。このカテゴリーの車は、他の燃料を使った場合には走行できない技術を導入することが義務付けられる。」とも記されています。



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現在試験的に生産されているe-fuelは、(通常のガソリンを一部混合して使用するため)85~90%のCO2低減になると記されている記事もありますが、「完全にカーボンニュートラル」(100%のCO2排出低減効果)である必要があるのか等が、今後の焦点になってくるように思えます。

それに伴い、バイオ燃料(主にトウモロコシが原料)や、次世代バイオ燃料(食料と競合しないバイオマスが原料)ではどうなのか等も、議論の対象になるかもしれません。

草案の「他の燃料を使った場合には走行できない技術」という内容も、実際は技術的・制度的なハードルが高いように思えます。



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ちなみに、米国の著名な環境NPOである ICCT(国際クリーン交通委員会)の予想に基づくと、e-fuelは2030年にガソリンの1.5倍ほどの単価になる(ドイツの場合・諸税金を含む)と試算されるようです。

税制度等が異なるのでその価格や倍率がそのまま日本には当てはまらないでしょうが、昨今の電気料金が2~3倍になったことに比べると、個人的にはまだ許容範囲のように思えます。



なお来年には5年に一度の欧州議会議員選挙(定数705人)が行われますが、前回から政治の勢力図が大きく変わる可能性もあります。(きっと電力不足・電気代高騰や中国の台頭に対する民意が、より色濃く反映されるようになるでしょう。

新しい法案の成立までには紆余曲折あるかもしれません。

 
(「フランス他のEU9カ国が、原子力発電所由来の水素を再生可能エネルギーと認めるように欧州委員会に要請した」というニュースもありましたが、その動きとも絡んでくると推測します。)



そしてEUから離脱したイギリスでも、同様の動きがありました。

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3月頭に、英国議会下院の交通委員会が「未来への燃料補給」(Fuelling the future)というテーマの第3次レポートを発表しました。

自家用車・商用車・船舶・航空機に関する動力源や燃料に関する報告書であり、「2035年エンジン車販売禁止」という方針を3年前に発表した英国政府への勧告でもあるとされています。

かなり長文のレポートですが、最後の「結論と推奨事項」(Conclusions and recommendations)から象徴的な部分を抜粋すると・・・
 
1. 乗用車の完全EV化は「通説」(the received wisdom)であり、さらなる精査と調査が必要であります。
 
2. しばらくの間路上を走る既存の乗用車を考えると、再生可能エネルギーによって生成した合成燃料やバイオ燃料は、リスクがなく、非常に賢明で経済的に健全なアプローチになる可能性があります。

3. バッテリー EVのみを推奨する英国政府は、実際には「全ての卵を 1 つのカゴに盛っている」ようなものです。
(※カゴを落とすと全てが割れてしまうので、リスクマネジメントができていないという意味)
現実には、英国の全ての人が新車または中古のEVを購入できるわけではなく、できたとしても自宅で簡単に充電することはできません。インフラは十分な電力を家庭に供給するのに十分ではなく、すべての車両が EV になるために必要なバッテリーを生産するための原材料が不足しています。したがって、私たちは、乗用車からのCO2排出を削減するための唯一の解決策として電気自動車を推進することに注意を払います。

といった内容を含んでおり、他にもPHEVの重要性や、物流に関する現実的な選択の必要性なども記されています。


2021 年には、英国だけで 25 億リットル相当以上の再生可能燃料(renewable fuel:合成燃料やバイオ燃料を指す)が供給されました。これは、その年の全道路および非道路移動機械燃料の 5% を占めています。(※本文の16項)

という記述もあり、"再生可能燃料"が既に実績を上げつつあることも報告されています。
 
そして、この報告書 兼 勧告書の但し書きには、「英国政府の対応期限は2か月です」(The Government has two months to respond.)とも書かれています。


EUに続いてイギリスでも、「国民の生活の足を確保しながらCO2を削減するには、EVの普及は必須であるものの、カーボンニュートラル燃料を用いたエンジン車の活用も必要である」という方針に、潮目が変わってきたように思えます。




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BMWはかねてより「電気自動車の拡大は顧客の要望に足並みを揃えるべきで、内燃機関の早々の廃止は現実的ではない」と主張を重ねてきました。

当たり前と言えば当たり前の主張なのですが、ようやく欧州での政治がそれに近づいてきたように思います。


もちろんBMWは必要以上に内燃機関に固執している訳ではなく、お客様の要望に応えるべく様々な技術を研究・開発しています。

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一昨年にBMWは「2030年には、全世界の新車販売台数の少なくとも50%をピュアEVにすることを目指します。」と発表していました。

そして今年3月15日にはオリバー・ツィプセCEOが、それをかなり前倒しで達成できるとの見通しを示しました。

(2025年までに四分の一が、2026年までに三分の一がピュアEVになるとの予想も述べたと、元記事では書かれています)

さらに、2020年代前半に水素自動車の生産を想定しているとも述べました。



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先月には、水素燃料電池車である iX5 Hydrogen の開発車両の国際試乗会をベルギーのアントワープで大々的に行いました。

同車は、今年中の100台規模の公道でのテスト運用が予定されています。

またその試乗会のレポートは、日本の多数のメディアで報じられました。


BMWは、エンジンも、電気も、水素も本気です。

そして、環境に配慮しながら「駆け抜ける歓び」を味わう手段を選ぶのは、政治ではなくお客様であるべきだと考えています。


BMWの今後の展開にご期待ください!


※※※※※ 3月25日 22時 追記 ※※※※


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欧州委員会とドイツ政府は3月25日、2035年以降も条件付きでエンジン車の新車販売を認める(CO2の排出量が実質ゼロになる合成燃料を使用する場合に限って容認する)ことで合意したと発表しました!

ウィッシング独交通相は「2024年秋までに手続きを完了したい考え」とのことですが、まだまだ不確定要素が多いとも推測します。
来年のEU選挙の前に新しい規則が提案される可能性は低いと、米ブルームバーグ社は予想しているようです)

ですが、とりあえずエンジンの火が消されることが無くなったのは素晴らしいと思います!    G.Sekido





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各自動車メーカーから、様々なBEV(外部充電バッテリーのみで駆動する電気自動車)が発売されています。

シティコミューター的な小型車から、500kmを超える航続距離を謳う高性能車まで、商品性の幅も広いです。

航続距離が長い方が自動車としては便利ですが、BEVの場合は価格やCO2排出量と密接に関連してくるので注意が必要です。




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当ブログの過去記事でも度々取り上げていますが...。

リチウムイオン電池は製造時に多量の電力を必要とすることから、発電方法や走行距離などの使用環境や、生産・廃棄・リサイクルの方法によっては、EVを選ぶことによってCO2を削減するどころかかえって増加させるケースも少なくありません。

※ 上記のグラフ(V社のC40・バッテリー容量78kWh)の場合は、世界平均の電力構成(日本も概ね同じです)だと11万km以上使い続けないと、同クラスのガソリン車(XC40)と比べてかえってCO2を増やしてしまうという分析になっています。


CO2削減効果はさておいたとしても、「バッテリーを大きくすると重く高価になるので本当は避けたい、でも出先でのバッテリー切れの心配もしたくない」というのがユーザーとメーカーの本音でもあるでしょう。


そこで重要になってくるのが「電費」という考え方です。

内燃機関車の「燃費」と同様に、「一定の電力でどれだけの距離を走れるか」という効率についての値です。

自動車メーカー各社が発表している、モデルごとの「一充電走行距離」(航続距離)を「バッテリー容量」で割ると、単位電力当たりの走行距離を計算することができます。

クルマ・バイク関連のブログ Rioblog さんに、各社のBEVの電費を比較した表が掲載された記事があります。

それによる【電費ランキング】はこのようになっています。

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※ Rioblogさんが集めた世界各国のEVの数値(WLTCモード)です。

※ Tesla各車はバッテリー容量が非公開のため比較対象外ですが、こちらのサイトの数値から換算するとModel3の6.6km/kWhがTeslaの中で最良のようです。


これによると、やはり小型・軽量な車の方が電費に優れるという傾向が見られます。

そしてHonda eやFiat 500eといった最新BEVを引き離して、BMW i3が1位となっています!




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ちなみに、BMW i3と最近の欧州ベストセラーEVであるFiat 500eは、i3がフル4シーター、500eは2+2のコンパクトハッチですが、車両重量は1320kgと同一です。
(i3のカーボン繊維による車体骨格などの軽量化技術が効いていると推測します)

そして電費は、8.5対7.6km/kWhとi3の方が12%程優れています。
 
9年前に出た実用的なパッケージングのCセグメント車に対して、最新のBセグメント車が(同一重量であるにもかかわらず)電費はむしろ劣っている状態です。

i3に採用された、転がり抵抗低減を狙った「径が大きく幅が狭い低燃費タイヤ」等の技術の積み上げも効いているのかもしれません。
 
やはり電気モーター自体は成熟した技術であり、効率に関しての伸びしろはあまりないということでしょうか..?

EVに限らず自動車にとって、「軽さは基本であり正義である」ということも再認識させられます。



そして自動車にとって大切な性能の一つが、「思いのままに移動できる」ということです。

前出のBEVの比較表を、今度は出力順に並べかえてみました。

すなわち【出力ランキング】です。

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クロアチアに本拠を置くリマック社のハイパーEV・ネヴェーラは出力(1914PS)も価格(約2.7億円)も別格です...!

2位以下は、BMWとポルシェ・ベンツ・アウディが鎬を削っていますが、その出力順の並びにおいてBMWの電費は比較的優れているようにも見えます。

i3はその電費の良さを考えると健闘しているものの、36位とかなり下位に位置しています。




さらに、「電費ランキング」と「出力ランキング」の順位を合計して、その値の少ないものから順番にランキングするとこうなりました。

【エコと速さの総合ランキングといったところでしょうか。

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1位の
i4 eDrive40 を筆頭に、ベスト7のうち3車種をBMWが占める結果となりました!

世の中の商品の多くが二律相反の上に成り立っていますが、それをいかに高いレベルで両立できるかという所に、企業の実力が垣間見えると思います。



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EVは決して「大きなバッテリーと強力なモーターを積めば万事OK」ではありません。

内燃機関車と同様に「電費」も重要で、その向上には軽量化や優れた空力特性は不可欠です。

それらは航続距離だけでなく、運動性能すなわち「駆け抜ける歓び」にとっても重要な要素です。


BMWはそれを強く認識し、実際に商品に反映しています。

BMWの今後の商品展開にご期待ください!  G.Sekido






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今週のブログ担当は、初登場のY.Sekido(ジーニアス)です。

今後も登場することがあるかもしれませんが、宜しくお願い致します。




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ショールームに「BMW初の完全電動グラン クーペ」、i4を展示しました。

ブルックリン・グレーの、eDrive40 M sportです。




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14.9インチ+12.3インチのディスプレイが一体構成になった「BMWカーブド・ディスプレイ」は、4シリーズ グラン クーペ(ガソリンエンジン搭載モデル)に対して、見た目も使い勝手も先進性を感じさせます。

 


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i4はピュアEVなので、ボンネットフードの下にエンジンは搭載されていません。

それでは、このカバーの下はどうなってるかというと・・・




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電気関係の機器が収められています。
(日常点検ではカバーを外すことは無いので、珍しい写真だと思います)

電気機器が収まっていますが、さすがにエンジンが無くなった分だけ、余裕のあるレイアウトにも見えます。
(このi4 eDrive40はリアモーターによる後輪駆動ですが、i4 M50はフロント&リアモーターの4WDです)




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大容量(83.9kWh)のバッテリーは、室内の床下に収められています。

それでいて流麗なスタイリングを保っており、この車のプラットフォームは当初から電動化を考慮していたと推測します。

左フロントフェンダーには普通充電口、右リアフェンダーに急速充電口(CHAdeMO)が備わります。

なのでフロントフェンダーのフタは、EV(及びPHEV)ならではの特徴です。



「EVならではの特徴」といえば、先日こんな発見がありました。



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BMW iX用の交換用のタイヤ(BRIDGESTONE  ALENZA 001  275/40R22  RFT  スターマーク付き)が入荷したのですが...。

 
 
 
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トレッド部の裏面に、スポンジが貼り付けられていました!

EVはエンジンノイズが無いため、風切り音やロードノイズが相対的に大きく感じがちです。

なのでロードノイズ低減のために、タイヤ内部にも吸音材を装備したと推測します。



他にも、「EVならではの特徴」といえば・・・



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X3をベースにしたEVであるiX3のドアガラスは、2重ガラス(アコースティック・ガラス)が採用されています。

(年式や仕様によって異なりますが、通常はX3には1枚ガラスが装備されています)

これも、静粛性が重視されるEVならではだと思います。




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EVに限らず、BMW各車は随所に細やかな配慮が施されています。

そういった情報も、引き続きお届けしていきたいと思っております。

今後もご愛読の程宜しくお願い致します!






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気候変動対策を協議する国連の会議COP26において、「全世界で2040年までに(主要市場では2035年までに)、販売される新車を全て電気自動車など『排出ゼロ車』にすることを目指すとの宣言(法的拘束力はありません)に、24か国や複数の自動車メーカー(GMやベンツ等)が署名した、と報じられています。
 
イギリスやスウェーデンなど北欧諸国が署名する一方で、日本・アメリカ・ドイツ・中国・韓国などの主要な自動車生産国は署名しませんでした
 
「この宣言に署名しないことは、CO2削減に消極的」だというニュアンスで捉えられがちですが、実際はむしろ逆に「CO2炭素削減に真剣だからこそ、署名できない」という側面があると思います。
 
 
なぜなら「場合によっては、電気自動車(EV)はCO2を増加させる」からです。
 
もう少し詳しくご説明しますと・・・


 
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EVへの全面的な移行を予定しているボルボ社が発表した、ガソリン車とEVのLCAの比較資料です。
 
LCA:Life Cycle Assessmentとは、自動車のライフサイクルの各段階(原料調達・製造・使用・リサイクル・廃棄)における環境影響(主にCO2排出量)の評価です。
 
※ 昨今のEVが使用しているリチウムイオン電池は、その製造時に多くの電力を必要とすることから、多くのCO2を発生します。
製造条件や電池の容量によって異なりますが、EVは内燃機関車(ガソリンやディーゼルやハイブリッド車)の約1.5~2倍程のCO2を製造時に発生すると試算されることが多いようです。
 
 
そして、走らせるために用いる電気をどのように発電するかによって大きく異なってきますが、
・全てを風力発電で補った場合:4万9000千km
・欧州平均の電力構成の場合:7万7000km (欧州は再生可能エネルギー比率が高めです)
・世界平均の電力構成の場合:11万km
ほど走ったところで、ガソリン車とEVが発生したCO2が等しくなる(損益分岐点)、というグラフです。

※ 日本の電力構成は火力発電の比率が高く、世界平均の電力構成にほぼ等しいです。

 
EVが、廃車までに「損益分岐点」より長くの距離を走れば「CO2削減に貢献する」ものの、それより短ければ「むしろCO2を増加させてしまう」と考えられます。


※ 日本で使用されている自動車が廃車になるまでの走行距離の平均は11~12万kmだと言われていますが、つまり日本のおよそ半分の車はこの「損益分岐点」まで達しないと推測されます。

※ 上記資料は、なぜかXC40(SUV)ガソリン版とC40(クーペSUV)EV版との比較になっているものの、ボルボ社はXC40のガソリン版とEV版の比較資料も発表しています。
それによると、両車の損益分岐点は世界平均の電力構成の場合14.6万kmと、EVにとってさらに厳しい結果となっています。




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VW社からは、ゴルフのディーゼル版とEV版のLCAを比較した資料も発表されています。

ディーゼル車とEVの20万km走行時点でのCO2排出量を比較すると、「風力のみ」や「欧州平均」ではEVの方が少ないものの、ドイツやアメリカでほぼ同等、中国ではむしろEVの方が多いというグラフになっています。

つまりこのLCA評価の場合、ドイツやアメリカは20万kmが損益分岐点で、EVを選択するならそれ以上走るような用途でないと削減に繋がらない、ということです...!


しかもこのLCA評価にはリサイクル/廃棄に発生するCO2が含まれていませんが、「EVの生産から廃棄までのライフサイクルで最もCO2が発生するのが、劣化した電池を燃やして希少金属を取り出すリサイクルの段階」という記事もあります。

 ※ リチウムイオン電池は発火の危険があり、電解液に有害物質が多く含まれることから、放置せずに産業廃棄物として然るべき処分をする必要があります。




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上記の試算から、「一定の割合(国によっては半分に近い程)の自動車が、EVに置き換えるとかえってCO2が増加してしまう」と推測できると思います。

しかもEVは、航続距離や価格などの根本的な解決が難しい問題も抱えています。

需要の急増により、今年に入って炭酸リチウムやコバルトなどの資源価格が高騰していましたが、その影響から最終製品であるリチウムイオンバッテリーの価格も上昇傾向にあるようです。

利便性・経済性の点で、EVは内燃機関車とは明らかな違いがあります。




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BMWの開発責任者であるフランク・ウェーバー氏は『BMWがエンジン車から早々に撤退して、結果的に人々に電気自動車の購入を強要することを望んでいません。』と今年9月のインタビューで答えました。
 
(今年3月の年次総会では、BMW社長のオリバー・ツィプセ氏は『 世界の多くの市場で自動車を販売しているため、1つの技術に依存するには早すぎます。電動化を進めていくのは間違いありませんが、エンジンにも未来はあります。』と述べています。)


性急なEV化を掲げるメルセデス等のメーカーに対し、BMWの戦略は合理的で、ユーザー視点に立っていると思います!



話は最初に戻りまして・・・
 
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「COP26にて、全世界で2040年までに販売される新車を全て電気自動車など『排出ゼロ車』にすることを目指すとの宣言に24か国が署名したものの、日本・アメリカ・ドイツ・中国・韓国などの主要な自動車生産国は署名しなかった」とのことですが、それを例えるなら・・・



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飲食店のお客が「全ての料理を、安くて美味しくて、いくら食べても太らないようにして!」といくら言ったところで、店のシェフが「そんな無理難題を押し付けられても、できないものはできない」と困っているようなものだと思います。
 
シェフは「そんなわがままを言うなら自分でヘルシー料理を作るか、むしろ食事を抜けば太りようがないだろうが、その腕も覚悟もないくせに...」とも思っているかもしれません。
 
※ ちなみにその「いくら食べても太らない料理」は、調理の過程で料理人が太ってしまったり、食材が高騰しつつあったり、生ごみが有害で普通に捨てられなかったりと、色々な問題もあるようです。


BMWは、美味しくて体にも優しい料理を、今後もバリエーション豊かに揃えてくれると思います!  G.Sekido






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