今週のブログ担当は
G.Sekidoです。
昨年末に、
X5 40d M Sportから、
X5 50e M Sport(LCIモデル)に乗り換えました!
その実感を踏まえ、LCIによる進化や、直6ディーゼルと直6ガソリンPHEVの違いをレポート致します。
※ 以下、初期モデルを前期型・LCIモデルを後期型と記します。
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向かって左側が後期型、右側が前期型です。
BMWデザインの最近の流れを汲み、フロントフェイスはより「
シンプルな面と線の組み合わせによるダイナミックな造形」になりました。
「
マイナーチェンジに伴い、ヘッドライトをわずかに薄くする」という手法は、X3/X4のLCIモデルと同様です。
U字型から「く」の字型に変わったデイライトや、鼻と口が連結したような処理は、
X2にも見られるデザイン要素です。
キドニーグリルの外形は変わっていないのですが、色が違うと大きさも違うようにも見えます。
(ボディカラーは2台とも同じミネラル・ホワイトなのですが、なぜか後期型は青っぽく、前期型は暖色っぽく見えるのは不思議です)
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一方、リアの変化はわずかです。
ポジションランプがU字形から矢じり型?(左右あわせてX字型)になりました。
Xシリーズとしてのアイデンティティとしてもピッタリだと思いますが、今のところX5のみに見られるデザインです。
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側面は、基本的に変化はありません。
フロントフェンダー後方の「ギル」の形状が少し変わりました。
(40dは20インチ、50eにはオプションの22インチタイヤ&ホイールが装着されています)
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操作系は、前期型はいわゆるID7世代、後期型はカーブドディスプレイを備えたID8世代で、見た目も機能もかなり変わりました。
シフトセレクターがレバーからトグルスイッチになったのは最初は少々の寂しさと違和感がありましたが、次第に慣れてきました。
レバーが無いと、カップホルダーやスマホ充電トレイがより使いやすいのは、明らかな利点だと思います。
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14.9インチ+12.3インチのディスプレイが一体構成になった「BMWカーブド・ディスプレイ」は、多種多様な情報を鮮明に表示します。
タッチパネル操作が増えましたが、iDriveコントローラも併用できるのは(他メーカー車にはない)利点だと思います。
色々な新機能は(私もまだまだ試せてないこともあって)紹介しきれない程ですが、「機能を割り振って複数の機器を同時にBluetooth接続できる」のは便利です。
例えば、
電話と音楽はスマホと接続し、Apple CarPlayは別の端末と接続することもできます。
(写真は
Ai-Boxというガジェットを接続した画面です)
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アイボリー・ホワイト内装は華があり、解放感にも繋がります。
シートの汚れは今のところほぼ気になりませんが、たまに座面を濡れタオル等で拭いてやった方が良さそうです。
両側のアームレスト(ドア側および車両中央側)もシートヒーターに連動して暖かくなるのは、至れり尽くせりなおもてなしです。
40dは完全バランスの直列6気筒ということもありディーゼルとは思えない程の滑らかさと静粛性がありましたが、50eはPHEVだけあってさらにその上を行きます。
モーター出力は197PSもあるので、日常的な使用ではほぼそれのみで動力を補えます。
充電が残っていれば、アクセルをよほど踏み込まないかぎりエンジンは始動せず、極めて静かに滑らかに走ります。
また設定によって、踏み込みに応じた未来的な効果音(
IconicSounds Electric)を響かせることもできます。
もちろん、アクセルを深く踏み込めば、 システム出力489PS/700Nmによる0-100km/h加速4.8秒の豪快な加速性能と、直列6気筒ならではの爽快なエンジンサウンドを楽しめます。
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バッテリーはPHEVとしては大容量(29.5kWh)で、日産や三菱の軽BEV(20kWh)を上回ります。
満充電でのEV走行距離はWLTC値で最大110km(私の使用条件だと80km位の表示になります)もあるので、日常使用の大半ではガソリンを消費せず、給油頻度は月イチ以下になりました..!
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40dから50eに乗り換えて、むしろ前車の方が良かったなと思う点の一つが、後席(2列目シート)の機能性です。
40dは電動格納式の3列シート仕様が標準装備になっているのですが、それに伴って2列目シートが前後スライドとリクライニング(共に電動)が可能になっており、よりリラックスした姿勢を取ることもできます。
さらに2列目シートの座面の高さも、40dの方が50eよりも2cm程高いこともあり、足元により余裕を感じます。
※50eは床下にバッテリーを搭載する関係から3列シートの設定は無く、2列目シートは固定式です。
50eや35d他の後席も十二分の広さを持っていますが、
「2列目シートの機能性を求めるために、あえて3列シート車(40d)を選ぶ」という選択もアリだと思います。
もちろん、いざという時に最大7人乗れるのも魅力です。(3列目シートは足元スペースが限られるので非常用の粋を出ませんが)
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X5 50eは、静粛性と加速性能、乗り心地とハンドリングなど、相反する要素を高い次元で両立しています。
それはBMW珠玉の直6エンジンにPHEV機構を組み込むという「良いとこ取り」的な成り立ちによるところが大きいです。
環境性能と「駆け抜ける歓び」は両立できると雄弁に語ってくれます!
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BMWは、固定観念にとらわれず、変化し続けています。
その過程で、(CDプレーヤーや、針のついたメーターや、シフトレバーといった)従来は当たり前だったものも、変わっていくことがあります。
ですがそれは、
確固たる信念と創造性に基づく「進化」だと感じます。
その一方で、
「駆け抜ける歓び」を追い求める姿勢は不変です。
BMWの今後のニューモデルにもご期待ください!